芸能

「若者のテレビ離れ」食い止めるカギはSNSとの密な関係か

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、テレビをはじめとしたメディアとSNSの今後を考察。

 * * *
 放送作家という仕事柄、初めて会う人には「いつも見ているテレビ番組は?」と尋ねるのが癖になっている。

 が、ここ数年、「ない」という答えの多いこと、多いこと。特に若い人たちは、「ドラマは何も見ていない」とか「毎週決まって見る番組はない」と、サミシー答えである。

 若者の“〇〇離れ”というワードの中でも、「クルマ離れ」とか、「お酒離れ」というのは、「もともと、興味のないもので、“離れ”たワケではない」という意見がある。が、テレビに関しては間違いなく、「以前は見ていたのに離れてしまった」代表的なものだろう。

 どうすれば若い人たちにテレビを見てもらえるのか、どうしたら興味をもってもらえるのか…と切実に考えていた私に強烈な光を与えてくれたのが12月23日にオンエアされる『インスタ女子部』(テレビ愛知)だった。

 知り合いの制作スタッフとの初回会議で紹介されたのがデジタルエージェンシー『株式会社ドレスイング』代表兼デジタルクリエイターのナカヤマン。氏だった。

 デジタルプロモーションのクライアントは、GUや、GUCCI、クリニーク、女性誌の『美的』や『ViVi』など、ファッションやビューティ関連。これまでにもアプリを使ったり、イベントコンテンツをデジタルを使って広げてきたりした氏。昨今は、特にインスタグラムを使ったPRの相談が多いという。

 氏を業界で一躍有名にしたのは、フォロワーが何万人も何十万人もいるカリスマ・インスタグラマーのモデルや女性タレントを起用した「GUタイムライン」である。衣食住全般が記されるブログや、ちょっとしたつぶやきが人気のツイッター、友達自慢ともいうべきFacebookとは異なり、私服公開や、その日のコーデといったファッションにまつわる画像が圧倒的に支持されているインスタグラム。芸能人でも水原希子やローラ、渡辺直美ら、ファッショニスタにフォロワーが多いことでもわかろう。

 で、GUタイムラインは、GUのアイテムを一つ以上入れつつ、島袋聖南はじめカリスマ・インスタグラマーが私服コーデを公開するもので、シーズンの推しアイテムをユーザーが購入するときの大きなきっかけになっているという。

 そのナカヤマン。氏がテレビ番組の制作会議に現れたのは、今回の番組の総合プロデューサーとしてカリスマ・インスタグラマーの日常やファッションポリシー、恋愛感などを“トーク番組”にするからだ。

 MCは、2015年、個々にブレイクしたスピードワゴン。この番組をきっかけに、小沢一敬はインスタグラムを開始したうえ、。カリスマモデルとしても女子人気が高いインスタグラマーらと、ファッション誌『NYLON』の表紙を撮影。まず雑誌とのコラボが成立した。

 続いては、本家インスタグラムとFacebookが『インスタ女子部、宣伝部』なる告知番組を動画配信。

関連記事

トピックス

衝撃を与えた日本テレビ系列局元幹部の寄付金着服(時事通信フォト)
《24時間テレビ寄付金着服男の公判》「小遣いは月に6〜10万円」夫を庇った“妻の言い分”「発覚後、夫は一睡もできないパニックに…」
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO
《国民に愛された『TOKIO』解散》現場騒然の「山口達也ブチギレ事件」、長瀬智也「ヤラセだらけの世界」意味深投稿が示唆する“メンバーの本当の関係”
NEWSポストセブン
漫画家の小林よしのり氏
小林よしのり氏、皇位継承問題に提言「皇室存続のためにはただちに皇室典範を改正し、愛子皇太子殿下の誕生を実現しなければならない」
週刊ポスト
教員ら10名ほどが集まって結成された”盗撮愛好家グループ”とは──(写真左:時事通信フォト)
〈機会があってうらやましいです〉教師約10人参加の“児童盗撮愛好家グループ”の“鬼畜なやりとり”、教育委員会は「(容疑者は)普通の先生」「こういった類いの不祥事は事前に認知が難しい」
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「TOKIOを舐めるんじゃない!」電撃解散きっかけの国分太一が「どうしても許せなかった」プロとしての“プライド” ミスしたスタッフにもフォロー
NEWSポストセブン
大手芸能事務所の「研音」に移籍した宮野真守
《異例の”VIP待遇”》「マネージャー3名体制」「専用の送迎車」期待を背負い好スタート、新天地の宮野真守は“イケボ売り”から“ビジュアル推し”にシフトか
NEWSポストセブン
「最近、嬉しかったのが女性のファンの方が増えたことです」
渡邊渚さんが明かす初写真集『水平線』海外ロケの舞台裏「タイトルはこれからの未来への希望を込めてつけました」
NEWSポストセブン
4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン