「不安定な時代になり、若い人たちは、一つのことを極める“職人タイプ”の人よりも、いろんなことができてリスク分散のできる、マルチな才能を持つ人を尊敬するようになっています。
たとえば渡辺直美さん(28)は、ものまねだけでなくダンスもできるし、ファッションブランドのプロデュースもしています。『PERFECT HUMAN』のヒットで再浮上しているオリエンタルラジオも同じように、リスク分散のできる芸能人として若い人たちから尊敬を集めています。
昔は歌手以外の人が歌うと、『調子に乗るな』と言われかねない雰囲気でしたが、今はそんなこともありません。むしろ『いろんなことができる』ということは憧れの対象で、その人の強みとなります。女優さんが歌うCMが増えているのも、このような時代背景があったからでしょう」
CMは時代を映す鏡といわれるが、“歌う”CMブームにもしっかりと時代が反映されているようだ。