「この狭い房に40人も入れられた」「多くの独立運動家がここで病気にかかるなどして、死に至った」ガイドの説明に対し、その場で歴史的事実を確認する術はなかったが、少なくとも施設で何らかの拷問が行われたのだろう。
もちろん明らかな人権侵害ではあるが、当時は世界各地で同じことが行われていた。施設に収容されたのは「独立運動家」というが、今の言葉でいえばテロリストや、明らかな犯罪者もいた。さらに言えば、李氏朝鮮時代もかなり酷い拷問は行われていた。
そうした歴史的背景は教えないのだから、“日本の酷さ”だけを若者に教え込むのが施設の目的だと見るべきだろう。
【PROFILE】1952年、アイダホ州生まれ。1971年、初来日。カリフォルニア州弁護士。1983年、テレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」にレギュラー出演し、人気に。近著に『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』『日本人は「国際感覚」なんてゴミ箱へ捨てろ!』がある。
※SAPIO2017年7月号