数字を見ても、今季のマギーの成績が悪かったかとは言えない。規定打席に達して2割8分5厘をマーク。21本塁打、84打点は岡本和真に次いで、チーム2位。25打席連続ノーヒットと不調が続いた時期もあったが、トータルで見れば貢献度は高かった。
「問題はマギーを斬ったところで、それ以上の外国人選手を連れてこられるのかということ。2014年オフには、22本塁打を放っていたロペス(現・DeNA)を解雇。阿部慎之助の一塁コンバートに配慮した上での判断でしたが、阿部が開幕早々にケガで離脱すると、一塁を守るフランシスコを獲得。これが誤算で、拙守を連発し、結局わずか5試合で2軍行きに。1996年の開幕直後に解雇されたマントですら10試合出ています。一体、どんなスカウティングの上で獲得に踏み切ったのか疑問でした。
2011年には、2割7分9厘、23本塁打、73打点のラミレスを退団させて、ボウカーを獲得。ポストシーズンでは活躍しましたが、レギュラーシーズンでは打率1割台、3本塁打で1軍と2軍を行ったり来たり。シーズン途中に、エドガーを復帰させましたが、これも不発に終わりました。ラミレスは守備の問題もありましたし、この年はFAで村田修一を獲得して穴を埋めることができたので目立ちませんでしたが、優良外国人は連れてこられていません。
来季、仮に“第3の外国人”扱いで残留させたとしても、マギーは不満を漏らさなかったと思う。必ず、彼の力が必要になる時期が来たのではないでしょうか。そういう意味でも、今回のマギー斬りについては、疑問を持たざるを得ません」
はたして巨人の判断は正しかったのか、来季の成績がそれを証明してくれるだろう。