スポーツ

大阪桐蔭「新・最強世代」へ 2年前を彷彿させるスター軍団

西谷浩一監督率いる大阪桐蔭の「新・最強世代」の実力は?(写真:時事通信フォト)

 高校野球が大きな転換点を迎えている。来春の選抜から「球数制限」が導入される予定で、ひとりの大エースに頼るチーム作りではなく、分厚い戦力層を築くことが求められるようになっている。各校が対応を急ぐなか、中学時代から全国の注目を集める選手を多数入学に導いて育成し、高校球界をリードするのが昨年の春夏甲子園王者の大阪桐蔭(大阪)だ。激変する高校球界の実情を綴った新著『投げない怪物 佐々木朗希と高校野球の新時代』を上梓した柳川悠二氏(ノンフィクションライター)がレポートする。

 * * * 
“王政復古”の予感だ。昨年、根尾昂(中日)や藤原恭大(千葉ロッテ)ら“最強世代”を擁し、春夏連覇を達成しながら、今年は春夏いずれの甲子園も逃していた大阪桐蔭。春夏通算6回(同校としては7回)の甲子園制覇を誇る西谷浩一監督は、この秋の新チーム発足以来、「勝ちに飢えている」と話してきた。

「残念ながら今年は春、夏と甲子園に出られませんでした。その分、(夏に)じっくり練習はできましたし、新チームは勝ちに飢えているというか、甲子園に飢えている。前チームの悔しさが原動力になっている」

 秋の大阪大会を圧倒的な戦力で制した大阪桐蔭は、現在、開催中の秋季近畿大会でも準々決勝で難敵・明石商業(兵庫)を下し、11月2日の準決勝では智弁学園(奈良)と対決した。

 常にリードを許す展開だったが、8回までを1年生3人のリレーでしのぎ、5-5の同点で迎えた最終回はエース左腕の藤江星河(2年)が登板。流れを呼び込むと9回裏にサヨナラ適時打が飛び出し、競り勝った。

 普段は走者一、二塁の場面からでもヒットエンドランのような飛び道具を多用する西谷監督であるが、この日は手堅く送りバントで走者を進めた。

「走者をスコアリングポジションに置くことによって、少しずつ相手投手にプレッシャーを与えられたんじゃないかと思います。夏とは違って秋の大会は、発展途上の中で戦っていく。勝つことが何よりの勉強ですし、勝ったことで、決勝戦という舞台を経験できる。決勝戦はどこが相手でも、しっかり戦って、また勉強の機会にしたい」

関連記事

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
女性セブン