1年生にも他に目立つ選手はいる。1番・中堅手の池田陵真は、小学生時代にはオリックス・ジュニアに選ばれ、カル・リプケン世界少年野球大会にも主将として参加し、世界一に貢献。昨年はU-15侍ジャパンの主将を務めた。広角に打ち分ける技術とミート力は、憧れる同校の先輩・森友哉(埼玉西武)を彷彿とさせる。
さらに智弁学園戦に2番手で登板した関戸康介は、明徳義塾中時代(軟式)にテレビ番組『ミライモンスター』(フジテレビ系)に出演するなど、全国区の投手。3番手で登板した竹中勇登は池田と共に昨年のU-15侍ジャパンの一員だった。
主力となる2年生と勢いのある1年生が躍動する大阪桐蔭は、なんだか既視感を抱くチームでもある。それは2年前の大阪桐蔭だ。エースの徳山壮磨(早稲田大2年)ら上級生を、根尾や藤原、柿木蓮(北海道日本ハム)ら下級生が縁の下から支え、選抜は優勝、夏の選手権大会でもベスト8に進出し、翌年の春夏連覇の下地を作った。
栄枯盛衰は高校野球の常だが、再び、大阪桐蔭の一強時代が訪れ、現・1年生たちが「新・最強世代」と呼ばれているかもしれない。まずは11月4日、天理(奈良)との近畿大会決勝がその第一歩となる。