キョンキョンたちが反対している検察庁法改正案だって、ひどい話よ。これまで検察官の定年は63才と決められていたのに、お気に入りの黒川弘務東京高検検事長(63才)を手元に置いときたくて、定年延長を1月に強引に決めちゃった。それをちゃんとした法律にするために、国家公務員の定年を60才から65才に引き上げようという国家公務員法等改正案の中にまるっと入れた。この法律が動き出す2年後には、「内閣が認めれば、その年齢を過ぎても役職にとどまることができる」って、どんだけ黒川氏が必要なの!? 先の見えない不安でいっぱいの毎日を積み重ねているコロナ禍のさなかに法改正しようとするからには、よほどの理由があるんだな、と誰だって思うって。
立憲民主党の枝野幸男代表がそれを「火事場泥棒」と面と向かって罵ったのに、安倍総理にはヌカに釘。“元安倍シンパ”の私からすれば、「ちゃんと説明してよ」と思わず拳を握っちゃったわよ。
でも、立場が違えば見方も違ってね。逮捕されて検察官の取り調べをみっちり受けたホリエモン(堀江貴文さん)や元外務省職員の佐藤優さんは、「検察官は司法試験に合格しただけなのに権力を持ちすぎている。国民に選ばれた政治家が司法に口をはさめるようにした方がいい」と、検察庁法改正案に賛成なのよ。
私の身近にも、「黒川さんのことさえなければ、いい法案だったんだよ」と言う人はけっこういたのよ。国家公務員の定年延長だって、何年もかけて議論してきたんだって。でもそういう人も例外なく、最後は「なんで妙なものを入れたのか」って言うの。
でもって結局、法案見送り(5月18日時点)って何よ。なら最初からやるなって。思えば安倍さんって、しなくてもいいことをして、私たちを絶望のどん底に落とすんだよね。