ビジネス

「現在の不況はあと20年は続く」年収数億捨てた元証券マン算出

 数億円の年収を得ていた証券マンから金鉱山オーナーへと転身を遂げ、市場の動向について予測を的中させてきた松藤民輔氏は、80年前の大恐慌を考えると今回の不況は相当長引くと予想する。
******************************
 私は評論家や学者ではない。メリルリンチやソロモン・ブラザーズ在籍時の数億円の年収を捨て、“金が上がるから”という理由で金鉱山のオーナーになった。市場経済についてそんな私が最も重視するのは、セオリー(理論)ではなくヒストリー(歴史)である。

 その考えに立つと、現在の世界市場が歴史上6回目のバブル崩壊の最中にあることがわかる。私の認識では、1720年にイギリスで起きた「サウス・シー・バブル」に始まり、1770年、1848年、1873年、そして1929年の大恐慌と、市場は過去5回にわたりバブル崩壊を経験してきた。

 2008年9月のリーマン・ショックに至る金融市場の推移の仕方と見事に重なる実例が、歴史の中にはある。

 中でも、1873年と1929年の2回は現在の状況に近い。1870年代と言えば、アメリカは鉄道建設ラッシュだった。それに伴い、ロンドンやニューヨークでは投資商品としての鉄が大ブームとなる。

 しかし、ブームが去って鉄は暴落。そこから、金価格が上昇している。1929年からの大恐慌は、ウォール街で株価の大暴落が起きている。株式市場に投機的な資金が大量に流れ込んでいた。
 
 80年前の大恐慌に当てはめて考えると、株価が1929年秋のレベルを回復するのは1954年のこと。第2次世界大戦を挟んで実に25年かかった。
 
 つまり、残念ながら、バブル崩壊の歴史に学べば現在の不況(恐慌)は、あと20年は続く。そしてこれも歴史が示す通り、その間「金」が上がり続けるだろう。もっと細かく言えば、あと17年は上がり続けると私は見ている。
 
※SAPIO2010年12月15日号

トピックス

石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン