立ち退きの強制執行中に関係者2人を襲った自称・山本宏容疑者(写真右:読者提供)
「お名前は?」──閑静な住宅街の道端で、5人の警察官に取り囲まれる男性。口を真一文字に結び、パトカーで連行されたのは職業不詳の自称・山本宏容疑者(40)だ。
男は1月15日10時ごろ、東京都杉並区のアパート前の路上で、部屋の明け渡しの強制執行手続きで訪れた東京地裁の男性執行官と家賃保証会社の男性社員を刃物で襲い、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。NEWSポストセブンは近隣住民らに取材。証言からは緊迫した事件の一部始終が浮かび上がった──。
大手紙社会部記者が解説する。
「60代の執行官と保証会社の社員は事件の直前、別の2人と容疑者の部屋を訪れた。山本容疑者は強制執行に応じる様子で、『荷物はこれだけ』と段ボールを抱えていたそうです。
執行官らはその際、なぜか箱から煙が上がっていることに気づき敷地外へ避難。容疑者はその後を追って、執行官の胸と男性社員の背中を包丁で刺した。男性社員は搬送先で死亡し、執行官も重傷を負っています」
犯行に及んだ容疑者はその場から逃走。事件現場から約600メートル離れた路上で身柄を確保された。
「捜査関係者によれば、男は家賃を滞納しており、調べに対して『追い出されたら金もないのにどうやって生きていけばいいかわからず、自暴自棄になった』と話している。執行官らを刺したことについては認めており、警視庁は容疑を殺人に切り替えて捜査を進める予定です」(同前)
