ビジネス

眞鍋かをり「CFDで勝つためのヒントは日常にあり」に納得

 投資の世界で最近よくCFDという言葉が取り上げられている。「差金決済契約」という日本語訳があてられるが、それでもいまいちよくわからないかもしれない。そこで眞鍋かをりがCFDのパイオニア「CMC Markets Japan」の小池一弘社長にCFDの魅力を聞いた。

 * * *
眞鍋:小池社長、どうぞよろしくお願いします!

小池:この連載でCFDを扱うのは初めてなんですね。

眞鍋:そうなんです。私なりに予習をさせていただいたのですが、ちょっと理解するまでに時間がかかるな、というのが率直な感想でした…。金とか石油とか、先物系を含めて取引できるというところまでは、なんとなくイメージできるのですが、どんな仕組みなのかが…。

小池:CFDはContract For Difference、「差金決済契約」の略。つまり、お客様は株や債券、石油などの商品を実際に買うのではなくて、その投資対象の現在と将来の値動きの差額に投資します。

眞鍋:なるほど。株や、債券をFXのルールで投資するようなイメージですか?

小池:その通り。FXマージンと仕組みはまったく一緒です。FXの株版、という感じですね。

眞鍋:なんだ! わかりやすいじゃないですかっ! 御社のHPを拝見していて、“投資対象を実際に所有することなく、利益が上げられる”ということが書いてあったのですが、“所有することなく”って、一体どういうことなんだろうって思ってたんです。あくまで“差額”だからなんですね。

小池:株、債券、日経225やダウなどの指数、小麦や石油、とうもろこしなどの商品、為替。価格の発生するものは全て対象になるのがCFDなんです。商品取引にしても、当社であれば現在約3000銘柄をそろえていますから、そのとき旬のものに投資することができるんです。たとえば金が上がりそうだと思ったら、金を実際に持つことなく、金に投資することができるというわけです。

眞鍋:これまで金の投資って言ったら、実際に金そのものを買って、どこかに預けたり、持って帰って金庫に入れて大事にして、上がる時をジーっと待つっていうイメージでしたけど。

小池:ところがCFDは証拠金取引なのでレバレッジも利きますから、商品の場合は5% の金額で、実際に金を所有しているのと同じように投資ができるんです。

眞鍋:そうだ、レバレッジが利くんですよね。それがすごい。

小池:たとえば、CFDで金に投資するとします。金が100万円だとします。商品の場合、証拠金は5%なので、お客様は100万円の5%、つまり5万円を金に投資します。1年後、100万円だった金が120万円に上がりました。お客様には、上がった分の20万円が入る、という仕組みです。

眞鍋:なるほど。でもCFDって、投資対象はたくさんあるし、他の金融商品に比べて、情報がまだ少ない気もするし、個人投資家にはちょっと難しい感じがするのですが…。たとえば、こんな風に投資する対象を選ぶといいよ、というアドバイスはありますか?

小池:特別な専門知識よりも、今、世界で何が起きているのか、ということに興味を持つことが大切です。先日も、オーストラリアが豪雨の被害に見舞われましたよね。ニュースでは、豪雨の影響で小麦がとれなくなる、ということを伝えていたりします。そこから、小麦がとれなくなれば、小麦が値上がりするため他の穀物に需要が集まるだろう、と考えられます。オーストラリアであれば、たとえばとうもろこしとか。そこで、CFDでとうもろこしを買ってみるんです。

眞鍋:日常のニュースから、ヒントを見つけられるんですね。

小池:CFDは、売りから入ることもできる金融商品なので、逆に何か農作物などがとれすぎてしまった、というニュースがあれば、将来値下がりすることが考えられますから、売りから入って、買い戻す、ということもできます。

眞鍋:なるほど。たとえば「私はコーヒーショップで働いていて、コーヒー豆の値上がり、値下がりはすぐにわかるわ!」と思ったら、コーヒー豆に投資してみるとか。

小池:その通りです。ちなみに、日本では個人投資家が海外のコーヒー豆に直接投資できる環境はほとんどありません。ですから海外のコーヒー豆に直接投資をしようとしたら、今のところCFDで取引するのが有力な投資方法のひとつです。

※マネーポスト2011年3月号

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン