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2011.06.13 07:00  女性セブン

余命半年の俳優 最後の映画で「死に際を撮影しようかな」

「大勢の人に注目してもらい、ぼくにとっては理想以上の人生の幕引きです。自分でスタンディングオベーションをしている感じ。こんなになってからも仕事をたくさんいただいて、死ぬ暇もないんです」

そう語るのは俳優の入川保則さん(71)。入川さんは今年1月、がんによる“余命半年”宣告を受けた。それでもなお、笑みと明るさを失わずに毎日を過ごしている。

振り返れば入川さんの人生は俳優一筋だった。昭和30年代にこの道にはいり、日本の復興とともに突っ走ってきた。長い道のりのなか、脇役の大切さを肌身で学んだ。

「ぼくは主役もいくつかやったけど、脇役のほうがはるかに長かった。まあ、スター以外はみんな脇役に回るわけですよ」

そんな入川さんが何より楽しみにしているのが、間もなくクランクインする予定の人生最後の映画出演だ。昔ながらの古い喫茶店を舞台に、そこを訪れる人々の人間模様を描く。入川さんは喫茶店のマスターを主役として演じる。

「オー・ヘンリーの短編小説を映画化したような感じ。いま脚本待ちの状態で、撮影開始は7月になるかも。大丈夫とは思うけど、下手したら死んでからクランクインするかもしれない(笑い)。映画にはいって途中で具合悪くなったらドキュメンタリーに切り替えて、死に際を撮影しようかな」

人はどのように死を迎え入れるべきなのだろうか。自分の人生を演じ切ろうとしている入川さんに聞いてみた。

「大事なことは死をあまり恐れすぎないこと。死ぬことは誰だって嫌だし、ぼくだって怖いことは怖いですよ。でも、ぼくは71才まで生きてこられたことを喜びたい。この間の大震災での、準備もできないままの突然の死は本当に気の毒です。ぼくは恵まれている。これからぼくは自分で死の旅路の道にひとつひとつ花を植えていきたい。脇役人生、後悔していません」

※女性セブン2011年6月23日号

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