ライフ

夫死亡の場合 2人の子供が18歳未満なら年185万円の遺族年金

 テレビや新聞でお馴染みのファイナンシャル・プランナーの花輪陽子氏のもとには、震災後、「もしもの時に備えるためには、どのように家計を見直せばいいか」という相談が相次いでいる。自身もFP資格を取得する前のOL時代、ショッピングに夢中になって「借金200万円」という“地獄”を味わった花輪氏は、「ムダ遣いをやめることはもちろん、大きな支出をカットすることで、家計は劇的に改善した」と非常時への備えをアドバイスする。

 * * *
もし夫が亡くなってしまったら、会社から退職金が出ます。また、持ち家であれば団体信用生命保険(団信)で、住宅ローンも相殺されます。 さらに、多くの方があまりきちんと調べたことがないのが、「遺族年金」です。

 この遺族年金は、“非常時”には、強い味方になります。 2人の子供がいる45歳の平均的サラリーマンの夫が不幸にして亡くなった場合、42歳の妻には、最初の子供が18歳になるまでは年額約185万円(月額約15万円)が支給されます。
 
 さらに、子供が2人とも18歳になったあとでも、妻は年額約119万円(月額約10万円)がもらえます。妻が少しでも働いていけば、十分とは言えませんが、生活はできる額です(ただし、「遺族厚生年金」の額は、夫の賃金水準によって変わります)。
 
 この遺族年金を考慮に入れれば、保険によってカバーする部分を減らすことが可能なケースは多いのです。実例をもとに見ていきましょう。

 東京都内に住む50歳のサラリーマンの方のケースです。 これまでは、多くの特約がついた保険に加入し、夫婦合計で1か月に4万7000円もの保険料を払っていました。
 
 特に高かったのは、夫の定期付終身保険です。死亡保障は合計3000万円。しかし、子供がもうすぐ大学を卒業することと、もしもの時には遺族年金がもらえることを考え、死亡保障を1000万円へと見直すことにしました。
 
 また、今まで加入していた保険をすべて解約し、インターネットで申し込むことなどで保険料を安くしているライフネット生命の「かぞくへの保険」に変更することで、死亡保険だけではなく、医療保険でも保障内容を大幅に削ることなく保険料をカットできることがわかったのです。
 
 注目していただきたいのは、妻の死亡保険です。死亡保障額は100万円から500万円へと手厚くなりましたが、保険料は700円しかアップしていません。
 
 こうすることで、保険料は1か月で合計約2万1000円まで減らすことができました。実に、月2万6000円の節約です。60歳になるまでの10年間で考えれば、312万円もの「家計のスリム化」に成功したことになります。

※SAPIO 2011年6月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン