国内

就活スラング「意識の高い学生www」たちの残念行動13パターン

現代の就活世相はどうなっているのか。人材コンサルトで作家の常見陽平氏が、就活スラング「意識の高い学生www」を俎上に挙げて、勘違い学生にツッコミをいれてくれました。

*    *    *
皆さんは「意識の高い学生www」と呼ばれる学生たちをご存じですか? 就活スラングです。数年前からネットスラングにもなりつつありますね。やたらと学生生活、特に就活に前のめりなのですが、何かやることがズレていて滑稽な学生たちです。

元々は就職情報会社や学生団体が主催する就活関連イベントなどの謳い文句に「意識の高い学生の集まるイベントです」などと表記されていることから始まったとも言われています。

私は頑張りやさんの学生が大好きです。文字通りの「意識の高い学生」は現在の日本に必要だと言えるでしょう。ただし、「意識の高い学生www」と揶揄される人たちは、どこか勘違いだったり、ズレていたり、見ていて痛々しかったりするものです。

「意識の高い学生www」にありがちな残念行動は次のようなものです。

【意識の高い学生wwwのよくある残念行動】
・企業説明会などで、「○○大学の○○ですけど、○○という点が素晴らしいと思っていて、私も以前から本を読んで勉強していたのですが、本日、経営者の方と会えて嬉しいです。私も普段から御社の製品を愛用しています。あの質問なのですけど・・・」など、やたらと自分を売り込むトーンでの質問をする。

・やたらと自分が主催する就活関連のイベントなどを開こうとする。

・名刺を持っているが、知りたくもない肩書きやニックネームがてんこ盛りになっている。

・ベンチャー企業の経営者と知り合い(実は名刺交換しただけ)を自慢する

・Twitterのフォロワー数、Facebookの友達の数を自慢する。しかも、自主的にフォローしてきた人は少なく、自分から多数フォローすることによって増やしている。

・TwitterやFacebookのプロフィールを盛りまくっている。読むものにとっては知らなくてもいい肩書きや、興味関心、中途半端な資格などを書きまくり。

・自分の就活ノウハウ(実は他人の受け売り、自分のノウハウの場合はとんでもなく誤解したもの)をTwitterなどで発信しまくる。

・Twitterで独自の意見を発信することが目的化し、論理が飛躍し、収拾がつかなくなっている。

・実は1対1のコミュニケーションが苦手

・やたらとガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を自慢しようとするが、実はたいしたことがない

・「自分が尊敬できる奴としか話したくない」などと言うが、実は浮いている。そして、「自分が尊敬できる奴」からは軽くあしらわれている。

・オレが次世代リーダーになるといいつつ、実は当事者意識がない。

・やたらと将来は起業するなどと言うが、実は熱意もビジネスセンスもない。

まだまだありますが、この辺で。そんなことを以前、私が運営するサイトで記事にしたところ(http://www.s-shiori.com/con3/archives/2011/08/post-93.html) 実に約380人の人が拡散してくれました。

いや、これらの学生は、何かに前のめりになっているという意味においては今時元気な若者といえ、その点では評価できるのですが、どこかやることがズレていて痛々しいものです。そして、企業が欲しい人材は就活を頑張った人ではなく、これから頑張れそうな人なのですよねぇ。

いろいろ熱いこと言っているけど、結局、就活が大好きなだけなんでしょ、リーダーになりたいと言いつつ、浮きまくっているんでしょという。もちろん、大学を出ても雇用が約束されない時代なのでそうなるのですけど。

元気な若者は社会の宝ですが、残念な勘違い野郎の方向に頑張るのもなんなので、オトナの皆さんは彼らを叱咤激励し、あたたかく見守りましょう。学生の皆さんは「お前、やることずれてない?」とやさしく突っ込んであげましょう。


関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン