芸能

《朝ドラや大河だけじゃなかった》天野はな、木竜麻生、森田望智、伊藤万理華…NHKによる「見い出し・囲い込んで・育てる」パターンでブレイクするアラサー女優たち

女優の天野はな(左)と木竜麻生(右)(事務所HPより)

女優の天野はな(左)と木竜麻生(右)(事務所HPより)

 今、ドラマで活躍するアラサー女優には「NHK」という共通点があるという。彼女たちがブレイクするまでに一体どんな背景があるのか? 放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。

 * * *
 2015年度後期の連続テレビ小説『あさが来た』、『放送90年大河ファンタジー 精霊の守り人』、『透明なゆりかご』などNHKの話題作に立て続けに出演し、2021年度前期の連続テレビ小説『おかえりモネ』でヒロインの座を射止めた清原果耶(24才)。

 2014年、BSプレミアムの『孫のナマエ~鴎外パッパの命名騒動7日間~』出演を皮切りに連続テレビ小説や大河ドラマ、地方局制作のスペシャルドラマ、主演作の『アシガール』など20本近くのNHKドラマに関わり、2022年度前期の連続テレビ小説『ちむどんどん』でヒロインを務めた黒島結菜(28才)。

 この2人を筆頭に、近年、NHKでは10代の若手女優を「見い出し」「囲い込んで」「育てる」傾向が“パターン”になっていたものだ。

 一度仕事をした演出家が、BSを含めて増加の一途にある同局のドラマ枠で“再指名”をするケースで、オーディションではなく、オファーでヒロインが選ばれる際の“朝ドラ”も、この”パターン“と言っていい。

 10代の“原石”を見出し、磨き続け、ヒロインへと昇華させるのは演出家としての醍醐味だろうし、ステップをどんどん駆け上がる女優たちにはやり甲斐ある現場となるだろう。

 とは言え、新人女優を「見い出し」「囲い込んで」「育てる」のは何もNHKに限ったことではなく、映画界や演劇界の“〇〇組”の中でもみられる傾向。だが、NHKでは今度はアラサー女優たちをもこの“パターン”に入れてきたのである。

 2月5日に最終回を迎えたNHKの「夜ドラ」『替え玉ブラヴォー!』。主演の北香那(28才)の幼なじみで、共にクラシックバレエを習っていた親友役を務めた天野はな(30才)に対し、「この人、知ってる!」と声を挙げた視聴者は多いのではないか。

 ドラマや映画、舞台だけでなく、“隠れたCMクイーン”として知られる天野は、例えば結婚披露宴で友人代表としてマイクの前に立った広瀬すずのスピーチに疑問を唱える花嫁役や、黒木華が店長を務める花屋の後輩店員役。病院の採用担当看護師役の寺西拓人(timelesz)からキャリアとやる気を褒められ涙ぐむ女性などを演じてきた。

 決してメインキャストを邪魔することなく、しかし、コンセプトに合った等身大の女性を熱演し、抜群の存在感を発揮してきたのが天野。『替え玉~』ではクラシックバレエ経験者ということでオーディションに呼ばれたそうだが、まさに等身大のアラサー女性の悲哀を好演し続けた。天野が連続ドラマでここまで目立った作品というのは初めてではないか。

 そして主演の北香那は、2025年度後期の連続テレビ小説『ばけばけ』にも出演。今期は、再生回数で大記録を更新し続けている『再会~Silent Truth~』(テレビ朝日系)で主演の竹内涼真(32才)を支える恋人役としても出演中で大ブレイクが取り沙汰されているところ。2017年から2021年まで放送された『バイプレイヤーズ』シリーズ(テレビ東京系)のジャスミン役が話題となり、その後も地道に活動してきたが、この数カ月の北の“勢い”に載り、天野の知名度と評判も爆上がり中なのだ。

「夜ドラ」と言えば、昨年9月8日から10月30日まで放送された『いつか、無重力の宙で』で主演をした木竜麻生(31才)、高校時代の同級生役を演じた森田望智(29才)、片山友希(29才)、元・乃木坂46の伊藤万理華(29才)の好演も記憶に新しい。

2024年度前期の連続テレビ小説『虎に翼』で主演の伊藤沙莉と女学校時代の同級生役で、後に兄嫁となった森田は、『いつか~』の後、2027年度前期の連続テレビ小説『巡るスワン』に主演することが発表された。知名度を上げたのは2019年8月配信の『全裸監督』(Netflix)のヒロインだが、そこから、『おかえりモネ』、『雪国-SNOW COUNTRY』、『作りたい女と食べたい女』など、NHKによる“囲い込み女優”の一人だった。

木竜は、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』や『山本周五郎ドラマ さぶ』、『悪女について』、藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2『あいつのタイムマシン』、『老害の人』、『地震のあとで』、そして『いつか~』と、やはりNHKに多数出演。今期は『ラムネモンキー』(フジテレビ系)の“1988年”のヒロインだ。概して、“真っすぐな女性”を演じることが多く、ハマり役になっている。

片山も、『ちかえもん』、2016年度後期の連続テレビ小説『べっぴんさん』、2023年度後期の『ブギウギ』、『透明なゆりかご』、『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』、『伝説のお母さん』、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』など話題のNHKドラマに出演し続け、今期は、「金曜ナイトドラマ『探偵さん、リュック開いてますよ』」(テレビ朝日系)にメインキャストとして出演中だ。

番手では温泉街の商店の看板娘役の高橋ひかる(正式表記ははしごだか)のほうが上なのだが、ヒロインは間違いなく片山。『いつか~』のときのイメージそのままに、『ゆらぎや』の一部屋を間借りしながら、田舎暮らし系ユーチューバー役を軽やかに演じている。

「話題の」「NHKドラマ」と言えば、伊藤も同様で、『ミワさんになりすます』、『燕は戻ってこない』、主演ドラマ『パーセント』で好演。今年は6月19日公開で井之脇海とW主演の『君は映画』が待っている。

昨今、NHKドラマにはもう一つの特徴がり、『あさイチ』、『午後LIVE ニュースーン』、そして『土スタ』などの情報番組で各枠のドラマをピックアップし、大々的に宣伝する。各ドラマのHPもかなり充実しており、主演以外のキャストのインタビュー記事も豊富だ。

こうした後押しにも助けられながら、10代や20代前半で、視聴者に名前と顔を知られる主演女優を経験しなくても、アラサーになってから一気にブレイクすることが期待できるというわけだ。

今期、輝いているアラサー女優の共通点は「NHK」。今後も要チェックだ。

◆山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ+』(メ~テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2025年に成年式を終えられた悠仁さま
《皇族一人あたりの警備費が表に出ないワケ》悠仁さま「公務全出席」報道で「警備費」に懸念も──側衛との意外な関係 
NEWSポストセブン
女優の天野はな(左)と木竜麻生(右)(事務所HPより)
《朝ドラや大河だけじゃなかった》天野はな、木竜麻生、森田望智、伊藤万理華…NHKによる「見い出し・囲い込んで・育てる」パターンでブレイクするアラサー女優たち
NEWSポストセブン
「住吉会幸平一家特別対策本部」の看板を設置する警視庁暴力団対策課の葛城俊英課長(右)と大場俊彦管理官(時事通信フォト)
《トクリュウと暴力団》四次団体の組長クラス「上納金払えない…」で手を染めることも 「ヤクザは闇バイト禁止」も住吉会から逮捕者多数か
NEWSポストセブン
(朝鮮通信=時事)
《顔が変わった?》北朝鮮・金正恩総書記の愛娘ジュエ氏「あか抜けて、口元には上品さも」85日ぶり登場で“驚きの姿”──成長期かそれとも……バツグンの存在感を発揮 
NEWSポストセブン
秋篠宮ご夫妻と佳子さまが揃って会場を訪れるのは今年で4回目となる、花の展覧会。今年は栃木県の県花のヤシオツツジや栃木県産のカーネション、バラを使った作品をご覧になった (撮影/JMPA)
秋篠宮ご夫妻と佳子さま、花に囲まれ笑顔満開 『関東東海花の展覧会』をご鑑賞、フォトブースでは一家揃って記念撮影も 
女性セブン
1992年、黒海艦隊の取材でクリミアを訪れた(撮影/山本皓一)
《追悼・落合信彦氏》エルサレムでは銃撃に遭遇したことも… それでもなお現場取材を続けた理由「“今”を必死で生きる気持ちを忘れないでいたいから」の言葉
週刊ポスト
2025年11月、ホーコン王太子とメッテ=マリット妃
《彼女は17歳だよ。きっと楽しいと思う》ノルウェー王室激震、エプスタイン元被告と次期王妃の“黒塗り”メール――息子マリウスは“性的暴行”裁判渦中 
NEWSポストセブン
現地では大きな問題に(時事通信フォト)
《トゥクトゥク後部座席での行為にタイ現地の人々が激怒》フランス人観光客の“公開露出”に目撃者は「丸見えだった」 入国ブラックリストに
NEWSポストセブン
父・落合信彦氏の葬儀で喪主を務めた落合陽一氏
「落合信彦の息子という記述を消し続ける時代があった」落合陽一氏が明かした、父について語り始めた理由“人の真価は亡くなった時に分かる”【インタビュー】
NEWSポストセブン
本来であれば、このオフは完成した別荘で過ごせるはずだった大谷翔平(写真/アフロ)
《大谷翔平のハワイ訴訟問題》原告は徹底抗戦、大谷サイドの棄却申し立てに証拠開示を要求 大谷の“ギャラなどの契約内容”“資産運用の内幕”が晒される可能性も浮上 
女性セブン
表舞台から姿を消して約1年が経つ中居正広
《キャップ脱いだ白髪交じりの黒髪に…》「引退」語った中居正広氏、水面下で応じていた滝沢秀明氏からの“特別オファー” 
NEWSポストセブン
中村獅童と竹内結子さん(時事通信フォト)
《一日として忘れたことはありません》中村獅童、歌舞伎役者にならなかった「竹内結子さんとの愛息」への想い【博多座で親子共演】
NEWSポストセブン