香里奈(27)、吉高由里子(23)、AKB48・大島優子(23)という豪華キャストが共演していることでも話題の、月9ドラマ『私が恋愛できない理由』(フジテレビ系・月曜・21時~)。
それぞれが演じるのは、照明スタッフとして働く男勝りな27才の恵美(香里奈)、就職浪人中だが“大手出版社に勤めている”と嘘をついてキャバクラでバイトしている24才の咲(吉高)、派遣社員として働く男性経験のない22才の真子(大島)という20代の3人だが、いずれも恋愛から遠ざかっている独身女性だ。
著書に『「エコ恋愛」婚の時代』(光文社新書)などがある、マーケティングライターの牛窪恵さんはいう。
「いまの20代は“省エネ恋愛”世代です。65%の女性には彼氏がいなくて、70%以上の男性には彼女がいない。すでに40代半ばを過ぎているバブル世代は、ドキドキする恋愛や波瀾万丈な展開を求めていたけれど、1999年に“癒し”という言葉が流行ってからは“疲れるから、ドキドキする恋愛はしたくない”という女性が増えました。加えて、その恋愛対象になる同世代の男性が“草食系”でガツガツしていないので、どちらも踏み込まないから恋愛に発展しにくいんです」
恋愛をすると相手とふたりだけの時間を過ごすことが増えてくる。が、ドラマの女性たちはふたりきりの時間よりも女同士でいる時間がラクで楽しいと感じているようだ。『私が~』の3人は素敵な一軒家で同居生活をスタートさせる。気の合う女同士で暮らしていれば寂しくないし、仕事から帰れば料理上手な真子のごはんが待っている。
また、はやりの“女子会”のほかにも、余暇の過ごし方が増えたことが、若者を恋愛から遠ざけているともいえる。
「いまの時代、楽しいことがたくさんあるんです。女子会、ライブ、DVD鑑賞…。どれも趣味の範疇ですが、恋愛もこのカテゴリーにはいる。つまり恋愛も“趣味”のひとつ、ワンオブゼムであってマストではないんです」(前出・牛窪さん)
また、この世代は、女性は男友達が多く、男性は女友達が多いというように“異性の友達”が多いことが特徴。ただ、彼らは男女を意識することはなく、むしろ同性の友達と何ら変わらない感覚でいるため、友達から恋愛に発展することが少ない。
「だから、男友達に恋愛相談もするし、生理の話も平気でできるんです」(前出・牛窪さん)
前述したように、20代には恋愛を面倒くさいととらえている人も多い。
「相手が自分のことを好きかどうか確かめるのが面倒くさいし、自分以外の女性と仲良くしているのを知ってヤキモチを焼くのも疲れる。ましてや他の女性と彼氏を取り合うようなことになったら耐えられない…とまさに“省エネ感覚”です」(前出・牛窪さん)
※女性セブン2011年11月17日号