国内

代々木忠「自分の存在わかってほしいとAVに出る女性多い」

 これまでに500本以上の作品を手がけたAV界の巨匠・代々木忠監督が、新著『つながる セックスが愛に変わるために』(祥伝社)を出版した。4月13日配信の『メルマガNEWSポストセブン』11号では、代々木監督へのインタビューを掲載。ここで、その一部を紹介する。

 * * *
「私、アダルトビデオ(AV)に出演したいんです」──代々木忠監督の元を訪れる女性たちは、ごく普通の学生やOL、主婦が多いという。

 インターネットでは「18歳から60代以上の女性」という幅広い条件で出演者を募集しているが、面接にやってくるのは特殊な性癖を持っている女性たちだけではないのだ。

「ぼくの作品に出演した、とある44歳の女性は、外資系の企業に長く勤めたものの失職してしまい、ネットを見て応募してきました。結婚して子供がいる女性もいれば、TOEICで900点を取り、通訳として働いている高学歴の女性もいます。誰に見られるかわからないので、AVに出演するのはすごくリスキーなはずなのに、自分の存在意義を確かめることで“自己受容感”を満たしたい。自分の存在をわかってほしいと、誰かとつながりを求めてやってくる女性たちがすごく多いのです」

 ただお金を求めるのなら、水商売や他の風俗産業に勤めればいいが、一足飛びにあえてAV出演を望む女性たちの中には、社会とつながれないもどかしさを抱えている人が多い、と監督は語る。

 AV出演志望者ひとりあたり少なくとも2時間、長くなれば6時間にも及ぶ面接を、監督は約30年間、5000回以上行ってきた。この面接では微に入り細をうがち、女性たちの本音を聞いていく。

「現代の女性たちがうまく他人とつながることができない背景には、幼児期に自分の親とつながれなかったことが大きいと思います。そんな女性たちはいいセックスができないで悩んでいる。それは、自分を守ってくれるはずの親が暴力をふるったり、育児放棄をしたり、過干渉で自由を奪ったりして、子供たちが自己否定されて育ったことに原因がある。そこにはスキンシップもなければ肌のぬくもりも安心感もない。子供は感情にブロック(しこり)を作ってしまい、その後の人生はずっとそのトラウマを抱えて生きることになるんです」

※メルマガNEWSポストセブン11号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト