ライフ

夏目前 ノンアルコールビールを飲む理由は爽快感と苦味

夏を目前に、ビール業界ではノンアルコールビールの売れ行きが絶好調だという。ノンアルコールビールということは、つまるところ「ただの炭酸飲料」とも言うことができるわけだが、何故そこまで「ビールに似せる」ことにこだわるのか。それは、人間が炭酸飲料に求める“爽快感”に加え、“苦味”にカギがありそうだ。

 “苦味”については、適量ならストレス解消などのリラックス効果や、眠気防止効果があることが報告されている。気分転換したいとき、煮詰まったときに苦いコーヒーやビールを飲むのもこれによるものといえるだろう。また、子どもが苦味に敏感なのは、毒性のあるものを判別できずに口にいれても、飲み込まないようにする本能だという説もある。

というわけで、“苦い炭酸飲料”であるノンアルコールビールは、あくまでも“大人向け”の飲み物。それぞれどのようにこだわっているのか、国内大手ビールメーカー4社のノンアルコール飲料主力商品情報を比較してみた。(情報は各社HPより)

「キリン フリー 」
人工甘味料・合成香料・酸化防止剤を使用せず、麦芽100%麦汁を仕込み段階で使用することで、麦芽とホップの素材の恵みが生きた爽快なおいしさ。

「サントリー オールフリー 」
麦汁をベースに、アルコールを生成しない製法を採用。
厳選した粒選り麦芽を100%使用。さらに天然水で仕込み、ホップの中でも香り高いアロマホップを使用し、一番麦汁だけを贅沢に使った満足感ある味わい。

「サッポロ プレミアムアルコールフリー 」
麦芽100%麦汁と、ファインアロマホップ一部使用。ノンアルコールなのにしっかりうまい豊かな味わいとスッキリ爽快な後味。

「アサヒ ドライゼロ 」
麦汁の代わりに、水あめなどの糖類や植物繊維、ホップなどを使ってビールの味を再現。ろ過前の一定期間を氷点下で貯蔵することで、クリアですっきりした後味。

 他の3社が「麦芽100%麦汁」にこだわっているのに対し、アサヒビールは「麦汁を使わずに」という部分が特徴的だ。アサヒビールによると、「従来の当社ビールテイスト清涼飲料の製法では、ビールの原料である『麦汁』を発酵させずに使用するので、麦汁由来の甘味や雑味が残っていた」といい、「ドライゼロ」は独自の技術により、麦汁を使用しないことで、余分な甘味や雑味を抑えることが可能となったとのこと。

 甘味を抑えることで、より苦味を引き立たせる、雑味を抑えることでより爽快感を増すのは、“引き算”製法ともいえる。発想の転換で、よりビールに近づける――各社の勝負はまだ始まったばかりである。

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン