国際情報

「道の駅かでな」が中国人の“スパイスポット”と化している

 中国人スパイが沖縄で、地元のアマチュアカメラマンにギャラを払って米軍の最新鋭機などを撮影させている。また、中国人スパイ自ら写真撮影を行なうこともある。その背景には、沖縄は非常にスパイ活動がしやすいという事情があるという。ジャーナリストの井上和彦氏が報告する。

 * * *
 米軍は中国本土からやって来る中国人にも神経を尖らせている。ステルス戦闘機F22ラプターが嘉手納基地に飛来したり、先の北朝鮮弾道ミサイル発射時に合わせてWC135大気収集機など珍しい機体がやって来たり、あるいはそれが予想されると、大陸から中国人がやって来る。彼らは那覇空港に到着すると、寄り道をせずに、タクシーで「道の駅かでな」に直行する。写真撮影など諜報活動が主目的であることは明白だ。

「道の駅かでな」を撮影ポイントとするのは、そこから嘉手納基地内部が一望できるからだが、もともと、嘉手納基地の国道58号線沿いの境界線は、金網フェンスではなく、基地内を覗かれないようにコンクリート製の高い塀が作られていた。ところが平成15年から、鉄筋コンクリート造4階建ての「道の駅かでな」ができたことで、嘉手納基地は丸見えとなっている。この施設は、「米軍嘉手納基地が一望できる展望フロア」などと観光スポットとして紹介されているが、実態は“スパイスポット”となっているのだ。

 そして展望テラスには、わざわざご有料の高倍率双眼鏡が設置されている。しかも展望フロア階下の学習展示室では、展望フロアに設置されたカメラをズームして基地の中を覗くことができるから悪趣味としか言いようがない。基地に対する嫌がらせとは思いたくないが、結果として中国のスパイ活動を利することになっている。

※SAPIO2012年7月18日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト