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帝国ホテルの接客術 客の独り言を聞き逃さぬよう神経つかう

 1978年、帝国ホテルに入社以来、客室、レストラン、ルームサービスを担当し、これまで35万人を接客。現在はフードコーディネーターの資格も持ち、『帝国ホテルで学んだ無限リピート接客術』(光文社)を上梓した接客コンサルタントの福本衣李子さん(52)。どうすればリピーターを作り、ビジネスを軌道に乗せられるのか、そのポイントを聞いた。

「私は、お客様に『そんなことまで気付いてくれるんだ……』と思っていただけるように接しています。そのために、お客様の独り言を聞き逃さないように注意しています。たとえば、メニュー説明や食器のお片づけなどをしているとき、お客様同士でなにか話されていますよね。そのとき、一言二言、自分の思っていることがポロッと出てくるものなんですね。その“本音”を拾いましょう。

 お客様が『この料理がおいしくない』とハッキリ言うことはないですが、『う~ん』と首を傾げていたら、その情報だけで十分ですよね。もしくは、あまり食事やお酒が進んでいないという状況を見れば、判断がつきます。
 
 こうしたケースでは、その場で席を一旦離れても、次にお伺いしたときに『違うお酒をお持ちしましょうか?』と聞くことが大事です。4人くらいいても、全員の独り言を聞き逃さないようにしましょう」
 
 団体のグループ客に接する場合、幹事だけに気を遣ってしまうこともあるだろう。しかし、それは大きな損をしている。福本さんが続ける。

「団体客の方々が来たときは、『リピーター作り』の大きなチャンスです。幹事さんだけでなく、何もおっしゃらない方にも目を配り、疎外感を与えないようにしましょう。すべての人に気を遣うことが必要です」

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