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佐藤紗希被告・公判

《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤紗希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態

初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている

初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている

 同居する交際相手男性・Aさんの乳首や指を切断したなどとして、傷害の罪で逮捕、起訴された佐藤紗希被告(23、2025年4月の逮捕当時)。その第3回公判が12月10日、大阪地方裁判所で開かれた。

 起訴状によると、佐藤被告は事件当時21歳だったAさんの左乳頭を切断し、加療10日間を要するケガを負わせた件、斧で左薬指を切断し回復不能としたケガを負わせた件、さらに拳で耳や鼻付近を複数回殴打し、加療3日間のケガを負わせた件で逮捕、起訴されている。

 コスプレイヤーとしても活動していた佐藤被告。これまでの公判で、被告人はすべての起訴事実を否認しており、A氏の証言の信用性が重要なポイントとなっていた。出廷したA氏からは、被告人女性の身の毛もよだつような犯行態様が語られた——裁判ライターの普通氏がレポートする。【全3回の第1回。本文には一部ショッキングな犯行態様が含まれます】

「自分に深く傷をつけたほうと付き合う」

 検察側の証人尋問で出廷したAさんは、一見してモデルかと思うような端正な顔立ちで、服装にもこだわりが見られた。尋問に際し、相手の質問の意図を正確に汲むような知的さも感じられる。受け答えに際し、右手でよく髪や顔を触っていていたが、傷つけられた左手はポケットからほぼ出さなかったように思う。Aさんが語った被告人との出会いなどの概要は、下記の通りである。

 2人はAさんが高校生のころ、佐藤被告の容姿に好感を抱いてダイレクトメッセージを送ったことで知り合ったという。佐藤被告はAさんの2つ年上だ。

 佐藤被告は当時大阪に住んでおり、Aさんは関東の実家に住んでいた。ある日、佐藤被告から「家出をして東京に来た」「寝るところがない」と連絡を受け、好意から実家に1か月ほど滞在させた。そのころ、肌が青くなるまで噛まれたり、「痛いのを我慢しているのが好き」などと言われたという。

 その後、佐藤被告は大阪に帰ったが、Aさんの好意は変わらず連絡を続けた。佐藤被告にはKという親しい男性がいた。佐藤被告は2人を比較し、「自分に深く傷をつけた方と付き合う」と伝え、交際を望むAさんは自ら左腕の肘付近を少し切ったのだという。

 その後もAさんはアプローチを続け、佐藤被告と交際することになる。遠距離であったが、佐藤被告の実家の近くにアパートを借りて半同棲生活が始まった。しかしその翌月には、警察に佐藤被告からの暴力の相談をすることになる。

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