ライフ

「1年の締めは矢沢永吉の武道館」という経営者が何人もいる

 矢沢永吉は今年デビュー40周年を迎えた。彼ほど長く愛され、歳を重ねるほどファンを広げてきたアーティストはいないだろう。普段は黒いスーツに身を包みしこしことパソコンのキーを叩いているビジネスマンでも、武道館コンサートでは白いスーツにリーゼントで「永ちゃん」になりきる。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏も、毎年コンサートに通うほどだ。中年ビジネスマンに、「YAZAWAの勧め」をお届けする。

 * * *
 今年も取れました・・・。矢沢永吉の日本武道館ライブのチケットです。チケットぴあの先行抽選販売でゲットです。私、永ちゃんの大ファンで1999年から毎年、通っているのですよ。数回通う年もあり、これまでに20回以上、永ちゃんのライブを観てきました。転勤先、出張先で観たこともあります。

 永ちゃんのライブは、60歳を過ぎても挑戦を続ける彼からビシビシ刺激を受けることができますし、「オレも明日からまた頑張ろう」という気持ちになるのです。特に秋から冬にかけてのツアーは、「この1年、永ちゃんに会っても恥ずかしくないように頑張ってきた」からこそ参加できるものであり、“矢沢詣”という意味を持っています。必ず、1年の締めは矢沢の武道館という経営者を何人も知っていますし、逆に営業成績が振るわず「今年は恥ずかしくて永ちゃんに会えない・・・」と参加を見送る人すらいます。永ちゃんの秋〜冬のツアーはビジネスマンにとって、1年の仕事を振り返り、来年に向けての英気を養う場なのです。

 さて、このライブ、演出や舞台装置なども凝っていますし、ファンも熱狂的。最近は、アルバムリリースやメディア露出も盛んで、チケットが年々、取りづらくなってきているように思います。そんな中、今年から初めて矢沢永吉のライブに行く人のために、ライブの見所、楽しみ方をお伝えしましょう。

1.リーゼントかオールバックで行くべし
 ファン層は広がりましたが、いまだに永ちゃんのライブは全身白のスーツでリーゼントの矢沢ルックのファンでいっぱいです。この日は、自分は矢沢永吉だと思い込むべきです。という私はいつもナチュラルヘアで行くのですが、何年かに1回はリーゼントで行きます。白のスーツではなく、伝説のバンド、キャロルの頃を意識してライダースジャケットで行きます。

2.飲酒は厳禁
 2000年代前半のライブから、飲酒をしての入場が禁止になりました。酔っ払った、マナーの悪いファンがいたからです。「とはいえ、交渉すれば入れるんじゃないの?」と思う方がいるでしょうね。いや、本当にダメなんです。入場する際は、自動車の飲酒運転検問のように、スタッフの前で息を吐かなければなりません。怪しい人は、チェッカーで検査されます。これで引っかかった人は半額返金になるので、主催者側もリスクを負っているのです。最高のライブを観てもらいたいという永ちゃんの想いからです。ここはライブが終わるまでぐっと我慢しましょう。

3.オークションチケットは厳禁
 ヤフオクなどでのチケットの売買を禁止しています。一度でもオークションや転売にかけられたチケットは、売買成立の有無に関わらず、一緒に購入した全てのチケットが自動的に無効となります。ちゃんとチェックされていて、ライブ会場では、「●列●番は無効」などと掲示されています。

4.タオルは買うべし
 E.YAZAWAのロゴが入ったタオルは、マストです。代表曲ではみんなでタオルを投げますからね。大きなサイズは毎年5000円くらいしますが、最近では廉価版も出ていますよ。

5.20分前には席に着き、永ちゃんコールをするべし
 開始前の永ちゃんコールに参加して熱狂しましょう。

6.演出、MC、演奏を楽しみ尽くすべし
 永ちゃんのライブは演出が豪華。オープニング映像があったり、ダンサーやオーケストラが登場したり、小さな飛行船が飛んだり・・・。楽しみつくしましょう。

 MCも毎会場、違っていて楽しめます。矢沢の美学を味わいましょう。そうそう、MC中に「永ちゃん、こっち向いてー!」とか「永ちゃん、愛してる!」とか、声援のようなやじを飛ばす人がいますが、それに対する永ちゃんのいなし方、流し方も見物です。

「構わない方がいいよ。あいつ、明日、会社で“オレ、矢沢と話した”とか言うんだぜ」

 という切り返しは、あまりに見事でした。

 バックミュージシャンも豪華で演奏もすごいです。たまに、永ちゃん、歌詞が飛びますけどね。そうそう、バラードのときは座り、黙って聴くのが流儀です。これも覚えておきましょう。

7.最高に美味いビールを飲んで帰るべし
 「帰りに最高に美味いビール飲んで帰ってください!」というMCはあまりに有名ですね。場内禁酒だった分、最高に美味いビールを飲んで帰りましょう。思わず、飲み会では永ちゃん口調になってしまうでしょう。

 チケットの一般発売はこれからですし、一部はまだ抽選販売もやっていますよ。ぜひ会場に行きましょう。夜露死苦!

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト