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カリスマの銘柄選びの条件 シンプルなビジネス、不人気など

 日本株のインデックスが低迷するなか、多くの個別株が高値を更新している。実際、2001年9月末~2011年9月末の10年間で、TOPIX(東証株価指数)が26%下落する間、全上場企業の60%近くの株価が上昇している。

 では、インデックスを大きく上回る個別銘柄は、具体的にどう探していけばいいのか。22年間株式市場で勝ち残ってきたカリスマファンドマネジャー・藤野英人氏(レオス・キャピタルワークス取締役・最高投資責任者)が解説する。

 * * *
 まずは、3年連続で増収増益の企業に目を向けたい。そもそも過去3年にわたって増収増益を続けてきた企業が4年目以降も増収増益となる確率は8~9割と高く、それまでダメだった企業が突然よくなることはほとんどない。ましてやリーマン・ショックや大震災に見舞われたこの3年間で成長し続けてきたということは、相当強い企業と見て間違いないだろう。

 おそらくその数は300~400社になると見られるが、そのなかから自分が投資するに値する銘柄を探すだけで、勝率はグンと上がるはずである。

 実際、リーマン・ショック後の3年間で株価が50%以上も上昇した銘柄は332社に上る。これは現在、日本に上場している会社の10%近くとなり、たとえランダムに選んでも10本に1本は当たりくじだったのだ。その確率から考えても、よい銘柄を見つけ出す作業は、さほど難しい話ではないだろう。

 現在、私が運用している「ひふみ投信」の場合、銘柄選びのポイントは極めてシンプルだ。

【安定成長をしていて、なおかつ景気など外的要因に左右されにくい会社】

【ビジネスモデルがシンプルな会社】
 多様な事業ドメインを抱えるほどコントロールが難しく、外部要因によって業績が変化し、株価にも影響を及ぼすので、ストーリーが単純で一貫した会社が望ましい。

【できれば不人気の会社】
 証券会社のアナリストやメディアがあまりカバーしていないような銘柄にいち早く目をつけられれば、その後注目が集まり出した暁には株価は大きく上昇することも期待できる。

 そして、会社の大小にこだわらず、成長しているかどうか、という視点を常に忘れなければ、インデックスを上回るパフォーマンスを見せる銘柄は、必ず見つけ出せるだろう。

※マネーポスト2012年秋号

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