国内

経年劣化激しい中国製ソーラーパネル 10年後に出力50%にも

 東日本大震災以降、再生可能エネルギーに注目が集まっている。大前研一氏は、新エネルギーの中で輸出産業として有望なのは地熱発電、原発、太陽光(ソーラー)発電の3つだという。ここでは太陽光発電について氏が解説する。

 * * *
 今は安価な中国製が世界市場を席巻し、日米欧のメーカーはシェアを奪われ続けた苦い歴史を持つ。日本国内で続々と建設されている太陽光発電施設にも中国製が採用されるなど苦戦が続くが、ある実験データによると、実は中国製のソーラーパネルは経年劣化が激しく、10年後には出力が50%くらいに低下するのではないかと懸念されている。

 それに比べると、日本の太陽光発電技術は非常に優秀だ。京セラやシャープや矢崎総業などの日本製は、経年劣化が圧倒的に少ないことが実証されている。その高い技術力を、中国に模倣されることなく維持できるかが問われている。

 飛ぶ鳥を落とす勢いだった中国メーカーも、在庫が一時ダブついて、今年4~6月期の決算は軒並み赤字となるなど、変化の兆しも見えてきている。

 さらに日本は蓄電技術も世界一だ。たとえば、日本ガイシが世界で初めて商用レベルでの実用化に成功した「NAS電池(ナトリウム・硫黄電池)」はメガワット級の電力貯蔵システムで、大容量化が容易な上にコンパクトで割安で長寿命という優れモノである。リチウムイオン電池を用いた家庭用蓄電池や住宅用蓄電システムも、ソニーやパナソニック、シャープなどが商品化している。

 そして太陽光発電技術は蓄電技術と組み合わせなければならない。昼間、天気が良くて太陽光で大量に発電できた時は蓄電池に貯めておかないと、もったいないからだ。この二つを前回述べたスマートハウスにセットで組み込むことはもちろんだが、太陽光発電システムと蓄電池のパッケージだけでも、日本の高い技術レベルを持ってすれば十分、輸出産業として巻き返すことができる。

※週刊ポスト2012年10月12日号

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