スポーツ

原辰徳監督 江柄子投手を「エガシラ君」と呼び落ち込ませる

 巨人監督として、長嶋茂雄氏に並ぶ5度の優勝を果たした原辰徳監督。優勝決定の瞬間の言葉は「ありがとうございます」だった。
 
 この意味について後日、原監督はこう語っている。
 
「ありがとうを漢字で書くと“有難う”。難しいことが有ったからうまくいった」
 
 本来の意味(「有る」ことが「難い」、つまり稀なことを喜ぶ気持ちから感謝の意になったとされる)とは違う婉曲的なものだったのだが、「これはかなりマシな方。今季は本当に何をいっているのか、理解に苦しむことが多かった」と語るのは、巨人担当記者の一人だ。
 
 迷言が増え始めたのは、交流戦期間中のこと。
 
 甲子園室内練習場で合同練習が行なわれ、原監督はマンツーマンで40分間、2年目の藤村大介を熱血指導した。終わったあとで、手ごたえを訊ねられた際、こんな言葉を残している。
 
「“いろは”の“に”だね」
 
 記者たちが一斉に首をひねったのはいうまでもない。
 
「基本(いろは)はできていて、次の段階(に)が問題だ、ということなんだろうが、もっと別の言い方があると思う」(前出の記者)
 
 夏場も迷言は止まらない。
 
「8月、寺内の好走塁に対し、試合後の囲み取材で、“高級なスライディングでしたね”と発言したこともあります。もはや記者は誰も突っ込みませんでしたが(笑い)」(前出の記者)
 
 こうした迷言は長嶋氏の専売特許だったが、実績が並ぶと言動も“師匠”に似てくるのだろうか。かつての長嶋氏を彷彿とさせる事件も起きている。“被害”に遭ったのは、ルーキー・江柄子裕樹だった。
 
 初昇格し、監督室に挨拶に出向いた江柄子。原監督は真顔でこう語ったという。
 
「エガシラ君か、期待しているぞ」
 
 おそらく彼の人生で何度かいわれたことがあるだろうが、尊敬していた指揮官から芸人・江頭2:50を連想させる名前間違いをされたことは、若き投手を大層落ち込ませた。

※週刊ポスト2012年10月19日号

関連記事

トピックス

三重県津市議会の青山昇武議長が女性市議への「不同意わいせつ」と「不同意性交等未遂」の疑いで書類送検された(左・Facebookより)
三重県津市議会の“禁断の話題” 公明党・青山昇武議長が女性市議への「不同意わいせつ」と「不同意性交等未遂」の疑いで書類送検、 調査委員会設置は棄権多数で否決
NEWSポストセブン
新橋には庶民に人気の居酒屋が数多くある(写真提供/イメージマート)
新橋の居酒屋が全国初「路上営業」で営業停止処分 人気店が摘発された背景と野外での”違法営業”が続く事情
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(時事通信フォト、写真は東京都港区の店舗)
【ネズミ混入味噌汁・被害者とのやり取り判明】すき家は「電話を受けた担当者からお詫び申し上げました」 本社も把握していたのに2ヶ月公表しなかった謎
NEWSポストセブン
水原の収監後の生活はどうなるのか(AFLO、右は収監予定のターミナル・アイランド連邦矯正施設のHPより)
《水原一平被告の収監まで秒読み》移送予定刑務所は「深刻な老朽化」、セキュリティレベルは“下から2番目”「人種ごとにボスがいて…」 “良い子”にしていれば刑期短縮も
NEWSポストセブン
歌舞伎町では多くの外国人観光客でにぎわう(撮影/木村圭司)
《全国初摘発》東京・歌舞伎町の「インバウンド向け風俗店」荒稼ぎの実態 客の6~7割は外国人で売り上げは11億円、店からは16か国の通貨を押収
週刊ポスト
眞子さんの箱根旅行のお姿。耳には目立つイヤリングも(2018年)
小室眞子さんの“ゆったりすぎるコート”に「マタニティコーデ」を指摘する声も…皇室ジャーナリスト「ご懐妊でも公表しない可能性」
NEWSポストセブン
ゼンショーホールディングスが運営する「すき家」が問題の画像についてコメントした(時事通信フォト)
【「味噌汁にネズミの死骸」で新展開】すき家がネズミ混入を認めて謝罪「従業員が提供前に商品状態の目視確認を怠った」 約2ヶ月にわたり非公表 昨年には大手製パン会社で混入の事例も
NEWSポストセブン
性被害により、バングラデシュの少女が8歳という幼さで亡くなった(地元メディアのFacebookより)
《バングラデシュ・少女殺害事件》「猿ぐつわをつけられ強制的に…」「義父の犯行を家族ぐるみで手助けした」 “性被害隠蔽殺人”も相次ぐ
NEWSポストセブン
原宿駅を降りてすぐに見える「竹下通り」(時事通信フォト)
《潜入レポート》原宿・竹下通りの偽ブランド品販売店にキャッチ男性に誘われ入店 「売っているのは本物?偽物でしょう」と聞くと…キャッチ男性がとった行動
NEWSポストセブン
3月1日に亡くなったフリーアナウンサーのみのもんたさん
《みのもんたさんは焼き肉で…》“誤飲”の恐ろしさ「窒息事故発生件数が多い食品」と「事故が起きた場合に重症となる割合が高い食品」、まったく異なるそれぞれのトップ3
女性セブン
サインと写真撮影に応じ“神対応”のロバーツ監督
ドジャース・ロバーツ監督が訪れた六本木・超高級和食店での“神対応” 全員のサインと写真撮影に応じ、間違えてファンの車に乗ってしまう一幕も
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”女子ゴルフ選手を待ち受ける「罰金地獄」…「4人目」への波及も噂され周囲がハラハラ
週刊ポスト