ビジネス

贈与税のかからない生前贈与の方法に子や孫の生活費援助など

 間近に迫っているのは、消費増税だけではない。相続税の増税も既定路線となっており、改正がなされれば、これまで無縁と思っていた庶民にも、重い負担がのしかかってくる。この増税への効果的な対策が「生前贈与」だ。子や孫にできるだけ多くの財産を渡すために、今、何をすればいいのか。

 子や孫の生活費を援助した場合は、常識の範囲内であれば贈与とはみなされず、非課税になる。贈与税や相続税の対象とならない、おいしい生前贈与の抜け道といえそうで、活用して損はない。

 税務署に生活費とみなされるためには、月に一定額程度を必要な都度、現金でわたすことがポイントになる。それで、子供や孫が車や不動産などを買うと、通常必要な生活費とは判断されず、贈与税がかかってしまうので注意。

 さらに効果が大きいのが孫の教育費の援助だ。

 学校の入学金や授業料、教材費をはじめ、塾や予備校の費用、数千万円にも上るとされる高額な私立大学の医学部の入学金、海外の学校への留学資金などを負担しても贈与税の対象にはならない。

 こちらも必要な都度、現金でわたすことがポイント。確実に教育費に使ったと税務署に認められるために、孫の学校の口座などに直接振り込むのがベストなわたし方だ。

 また、知らずに損をしがちなのが、お墓や仏壇の費用。これらを生前に購入しておけば、相続税の対象外で非課税になる。その購入金額に特段の制限も設けられていない。ただし、純金の仏壇など、あまり豪華なものは投資目的とみなされることがあるのでご用心。

※週刊ポスト2012年11月30日号

関連キーワード

トピックス

フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン