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普段使いしながら災害に備える“ローリングストック”に注目

 東日本大震災から2年近くがすぎ、最近は、 “三連動地震”や“首都圏直下型地震”といった名称もよく耳にするが、「そうはいっても、大きい地震はまだまだ先」と、内心では思っている人も多いのではなかろうか。

 しかし、立命館大学歴史都市防災研究センター教授の高橋学さんは、現在も非常に危険な状態が続いていると言う。

「何を根拠に安心しているのでしょうか。今は首都の移転も考えなくてはならないくらい非常に危険な状況なのです」

 今の日本はまったく安心できる状況ではない。

 たとえ地震で命が助かったとしても、交通が麻痺し物資の供給がストップした場合、どれだけの食料や生活必需品を備蓄しているかがその後を生き延びられるかのカギとなる。

 思い出されるのが東日本大震災時の物不足だ。物流がストップし、コンビニやスーパーの棚はガラガラ。食料や水、トイレットペーパーなどの買い占めも問題になった。“その時”になって、買いに行こうという判断こそが命取りとなる。

 そこで最近注目されているのが、“ローリングストック”という備蓄法だ。名前の通り、食料を循環しながら蓄える方法で、普段の生活の中で使う食材を多めに常備して使いながら、いざというときのために備える。

 食品メーカーの『テーブルマーク』広報担当・田原由香さんが説明する。

「もしものときのためにいわゆる“非常食”をストックしていても、食べてみたらおいしくなかったり、使い方がわからなくて無駄になるケースがあります。しかし、ローリングストックなら災害時も食べ慣れた食品を使えるので安心です」

 ストック食材を普段より多めに買い、古いものから順に使い、半分ぐらいになったらまた補充をしていく。

 一方、収納方法にもコツがある。

「ストック食材を上手に循環させるには、すぐに取り出しやすい場所に収納を。パックご飯はレンジ近くの目につきやすい場所、カップ麺などの軽いものは手の届く高さであれば、上にある棚などがオススメです」(田原さん)

 生活用品はリュックサックなどに入れておこう。

※女性セブン2013年1月10・17日号

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