ライフ

インフル 寒気の影響と考えられていたが実際の原因は渡り鳥

 今年第3週(1月14~20日)にインフルエンザで全国の医療機関で受診した患者数は、前週の2倍近くにあたる約140万人。去年の同時期の患者数約111万人を上回るペースで流行している。その原因について医学博士の南雲吉則先生が解説する。

 * * *
 まずはインフルエンザの始まりについて話そう。

 インフルエンザの語源は“インフルエンス(影響)”。この病気が冬に流行するので、中世ヨーロッパでは寒気の影響だと考えられていたんだ。

 でも本当の原因は冬にやってくる別のものだった。それは“渡り鳥”。インフルエンザの原因は鳥の腸管にいるウイルスだったんだ。

 人類の生活圏が広がって、人間が鳥の棲む場所を侵すようになったため、餌場を奪われた鳥たちはやむなく鶏の餌をついばんで、そこに糞を落とした。そして鶏に感染したのが“鳥インフルエンザ”だね。やがて鶏から豚へ、豚から人へと感染が広がっていったんだ。それが人間社会に定着して毎年流行するのが“季節性インフルエンザ”というわけ。

 ウイルスって、実は単純な構造をしていて、自分では繁殖できないんだ。だから特定の動物に棲みついて、その動物の細胞に寄生して、その力を借りて繁殖する。

 といっても、ウイルスは何か悪さをするつもりはなくて、毒も持っていない。寄生先の動物を殺してしまったら自分も死んじゃうから、おとなしく繁殖してやがては出てゆこうと思っている。だから渡り鳥は腸の中に鳥インフルエンザウイルスがいても仲良く共生して病気にならないでしょ?

 ところが人間はこのインフルエンザウイルスに慣れていないから、体の免疫系が攻撃を仕掛けるんだ。以前にも同じウイルスに感染したことがあれば、ウイルスだけを攻撃する“抗体”というものを持っているから、症状は軽くすぐに治る。

 ところが初めてかかった場合には抗体がないので、白血球が“サイトカイン”という攻撃物質を出して、対応するんだね。サイトカインは抗体のように、ウイルスだけを攻撃するわけでなく、自分の体も傷つけてしまうから、重症化してしまうんだよ。

 だからインフルエンザに慣れていて抗体を持つ大人は症状が軽いのに、慣れていない子供たちは命にかかわることになるんだね。

※女性セブン2013年2月14日号

関連記事

トピックス

真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉県の工場でアルバイトをしていた
【ホテルで11歳年下の彼を刺殺】「事件1か月前に『同棲しようと思っているの』と嬉しそうに…」浅香真美容疑者(32)がはしゃいでいた「ネパール人青年との交際」を同僚女性が証言
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン