スポーツ

1988年の阪急身売り時 記者がオリックスをオリコと勘違い

 「国民的スポーツ」と称されるプロ野球で起こったは数々の「大事件」が存在する。そんな「大事件」の裏側を、当時を知る人々の証言を元に明らかにしよう。

 1988年のシーズン最終盤には、南海と阪急、2球団の買収劇が進行していた。当時、阪急はロッテとの3試合を残して4位が確定。10月22日の最終戦に備え、選手たちは西宮球場で調整をしていた。そこへ、阪急が買収されるというニュースが飛び込んできた。
 
「5日前に南海とダイエーの話を聞いたときも驚いたけど、まさかウチはないだろうと話していたところだった。それに身売り先を聞いて、オリエント・リース(現・オリックス)って何だそりゃって感じだった」

  主力投手の1人だった佐藤義則はこう語る。

  確かにリース会社大手とはいえ、当時は球界関係者の間でその名が広く知られていたとはいえなかった。実際、この発言を裏付ける出来事が起きている。

  奇しくもこの売却合意の発表があったのは、パ・リーグ伝説の「10・19」(*)と同じ日である。報道各社の人員は川崎球場へ集結していたが、急遽このネタを追って東奔西走を始めた。

  当時オリエント・リースの本社は浜松町にあったが、記者は池袋に集まった。

 「そこには『オリエントファイナンス(現・オリコ)』の本社があった。受付嬢が申し訳なさそうに、“さっきもそういう方が来られましたが、何かあったのですか?”と聞いてきた。今でも思い出すと恥ずかしい(笑い)」(当時を知る記者)

  あれから25年、オリックスはしっかりと知名度を上げた。ちなみに両社に資本関係はなく、まったくの別会社である。

【*注】1988年10月19日に川崎球場で行なわれた、近鉄vsロッテのダブルヘッダー。近鉄が連勝すれば逆転優勝、反対に1つでも負けるか引き分けで当時首位だった西武の優勝が決まるという大一番で、多くの注目を集めた(結果は近鉄の1勝1分で西武が優勝)。

※週刊ポスト2013年2月15・22日号

関連記事

トピックス

モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
保護者責任遺棄の疑いで北島遥生容疑者(23)と内縁の妻・エリカ容疑者(22)ら夫妻が逮捕された(Instagramより)
《市営住宅で0歳児らを7時間置き去り》「『お前のせいだろ!』と男の人の怒号が…」“首タトゥー男”北島遥生容疑者と妻・エリカ容疑者が住んでいた“恐怖の部屋”、住民が通報
NEWSポストセブン
学業との両立も重んじている秋篠宮家の長男・悠仁さま(学生提供)
「おすすめは美しい羽のリュウキュウハグロトンボです」悠仁さま、筑波大学学園祭で目撃された「ポストカード手売り姿」
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
「港区女子がいつの間にか…」Nikiが親密だった“別のタレント” ドジャース・山本由伸の隣に立つ「テラハ美女」の華麗なる元カレ遍歴
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン