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会社員の医療費控除 ジム、温泉が認められるケースとは

 確定申告の季節。サラリーマンでも必要経費として認められ、税金が戻ってくるケースは多い。しかし、控除や経費の適用範囲は様々な解釈ができる。ここでは年間医療費が10万円を超えた場合に適用される医療費控除について解説する。

 医師の治療以外にも医療費控除が認められるケースは多い。その1つがマッサージ。税務実務研究所所長の税理士・河西哲也氏のアドバイス。

「リラクゼーションや体調管理、健康維持のためのマッサージはNGですが、何らかの治療のために必要なマッサージは対象になる。判断の基準はマッサージが資格取得者によるものかどうか。あん摩マッサージ指圧師、はり師、柔道整復師などの免許資格取得者から受ける施術治療は医療費控除に含められる」

 意外なことに、スポーツジムや温泉もOKとなる場合もある。

「医師の処方に基づき、高血圧や糖尿病といった生活習慣病などの疾病の治療のための運動療法、または温泉療法を厚生労働省指定のスポーツジムやフィットネスクラブ、温泉などで行なった時の料金が対象になる場合もある」(河西氏)

 あくまで「医師の処方に基づいた治療」が前提。単なる温泉旅行が認められるわけではないので、ご注意を。

 人間ドックや健康診断は治療ではないので、原則としてそれらに要した費用は医療費控除することはできない。ただし、皮肉なことに検査で病気が発見された場合、医療費控除の対象となる。

「健康診断などで『要注意』や『再検査』の判定が出たために詳しく検査したところ疾患が見つかり、治療が必要になったとします。その場合、治療費はもちろん、その健康診断やドックは治療に先立って行なわれる診察と同様に考えるため、その費用も対象になる。高血圧、コレステロール値が高い、尿酸値が高いというだけでは対象外です」(河西氏)

※週刊ポスト2013年3月8日号

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