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【ドル円週間見通し】日銀政策決定会合 市場期待に添えるか

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、4月1日~4月5日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、日銀金融政策決定会合での異次元の金融緩和策、米国3月の雇用統計を見極める展開となる。円買い材料は、キプロスの金融危機やイタリアの再選挙の可能性を受けたリスク回避の円買い、日銀金融政策決定会合での異次元緩和策に対する失望売り。円売り材料は、日銀金融政策決定会合での異次元の金融緩和が期待以上だった場合。

【日銀金融政策決定会合】(3~4日)
 市場が期待している金融緩和策は、(1)国債買い入れ年限の長期化(3年から5~10年へ)、(2)リスク性資産の購入、(3)無期限資産購入の前倒し、(4)日銀券ルールの撤廃(金融調節の買入(輪番オペ)と資産買入等基金の統合)となっている。
 
 黒田日銀新体制の目標である「2年以内の物価上昇目標2%達成」に向けて、「無期限・無制限」の金融緩和策が打ち出されるか否か、黒田日銀総裁の真価が問われることになる。

【日本の3月上中旬貿易収支】(5日)
 日本の3月上旬の貿易赤字は、1164.83億円だったことで、上中旬も貿易赤字が予想される。貿易赤字が拡大していた場合は、円売り要因、縮小していた場合は、円買い要因となる。

【米国3月雇用統計】(5日)
 米国3月の雇用統計の見通しは、失業率が7.7%で2月の7.7%と変わらず、非農業部門雇用者数は前月比+19.0万人で2月の+23.6万人から増加幅は減少することが予想されている。注目ポイントは、バーナンキFRB議長が失業率低下の目安としている15万~20万人を上回るか否か、過去6ヶ月の平均増加が20万人を上回るか否かとなる。

【本邦機関投資家の外国債券・株式への資産配分】
 本邦機関投資家による新年度の投資配分では、安倍政権の円高・デフレからの脱却という「政策に売り無し」により、外国債券・株式への配分が増加することが予想されている。「円高・デフレ」に対応した円高ヘッジポジションの買戻しも予想されることで、円売り要因となる。

 4月1日~5日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)3月ISM製造業景況指数 -- 1日(月)日本時間午後11時発表
・予想は、54.0
 先行性のある同指標内訳の2月「新規受注DI」は57.8←1月53.3と拡大。既公表の3月の各地区連銀指数は、NYは小幅低下、フィラデルフィア、シカゴ、ダラスは改善。新規受注DIの上昇で上振れ余地はありそう。

○(米)3月ADP雇用統計 -- 3日(水)日本時間午後9時15分発表
・予想は、+20.0万人
 調査期間である3/12を含む週の新規失業保険申請件数は、33.6万件←2月36.2万件と減少している。失業保険継続受給者数に大きな変化はないことから、3月分の数字は2月の+19.8万人とほぼ同程度になる可能性がある。

○(米)2月貿易収支 -- 5日(金)日本時間午後9時30分発表
・予想は、-446億ドル
 2月ISM製造業の内訳「輸出受注」DIは53.5←1月50.5、「輸入」DIは54.0←1月50.0で、輸出入ともに拡大している。2月原油価格はやや低下していることから赤字縮小要因。2月の貿易赤字額は1月の444億ドルとほぼ同水準となる可能性がある。

○(米)3月雇用統計 -- 5日(金)日本時間午後9時30分発表
・予想は、非農業部門雇用者数は+19.5万人、失業率は7.7%
 調査対象期間の3/12を含む週の新規失業保険申請件数は33.6万件←2月36.2件、失業保険受給総数に大きな変化はないことから、雇用者数は2月の+23.6万人と同程度の増加となる可能性がある。市場予想の上ブレに注意すべきか。失業率は横ばいと予想する。

 主な予定は、1日(月):(日)日銀3月短観、(米)2月建設支出、2日(火):(米)2月製造業受注指数、3日(水):(米)3月ISM非製造業景況指数、4日(木):(日)日本銀行金融政策決定会合(2日目)

【予想レンジ】
・ドル・円91円00銭~96円00銭

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