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遺産相続 「介護した」は現金の援助ありと判断され損する例も

 親の介護を長年担った子供は、「当然、自分が遺産を多くもらえるもの」と思いがち。しかし、親が生きているうちに“行動”に移さないと思わぬトラブルを呼んでしまう。埼玉県在住の主婦Tさん(58才)は、2つ年下の妹とふたり姉妹。

 母親は10年以上前に病気で介護が必要な状態となり、長女であるTさんが家族ごと母親の自宅に移り住み、介護を続けてきた。妹は関西地方に嫁いでしまったため、母親の面倒を見ることは全くなかった。たまにわずかな現金を支援してくれる程度。

 昨年末、母親が死んだとき、Tさんは当然、遺産や土地は心身ともに介護にささげた自分がもらうべきだろうと考えていた。ところが…。

「妹はこう言うんです。“お姉ちゃんは、介護が大変だったかもしれないけど、その間の生活費はお母さんの貯金から使っていたでしょ。それって生前贈与っていうんだよ。これ以上多くもらうのはずるい。遺産ぐらい平等に分けてよ!”と…」(Tさん)

 妹は一歩も退かず、姉妹は完全に決裂。妹が裁判所に訴え、調停に持ち込まれることになった。

 結果は、なんとTさんより妹が多く遺産をもらうべき、という判決。理由は、妹が主張するように、Tさんが現金の援助を受けていたためだという。納得し難いが、これが現実だったりするのだ。

※女性セブン2013年5月2日号

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