芸能

電波少年でブレイクした松本明子「松村邦洋ら共演者は戦友」

『スター誕生!』(1971年)に合格しアイドルとしてデビューした松本明子(47才)。しかしヒット曲には恵まれず、生放送中に放送禁止用語を発言したことで仕事が激減。アイドルとしての限界を感じていた彼女を救ったのが、バラエティー番組だった。あるモノマネ番組での活躍をきっかけに、バラドルという新しいアイドル路線を開拓。30年以上バラエティー番組の最前線に立ってきた。

 松本の知名度を一気に上げた番組の一つが『進め!電波少年』(1992年)だ。もともとはウッチャンナンチャンが担当していた時間枠だったが、

「“彼らが映画を撮る間休むから3か月だけつないでくれ”と土屋敏男ディレクターに言われて、最初はそのつもりだったんです。ところが松ちゃん(松村邦洋)がどんどん過激なロケをして視聴率が20%を超え、そのままレギュラーに」(松本・以下「」内同)

 アポなしロケが番組の代名詞。松本も、数々のスリリングな経験をした。

「いろんなところでブラックリスト入りしましたが、おかげで自分の人生に思ってもみなかった出来事が増えました。当時のPLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長(故人)に会いに行く企画で、紛争中だったガザ地区に行きデュエットにつきあってもらったり、来日したマイケル・ジャクソンさんに私だけ花束を受け取ってもらったこともあります。タイの奥地のジャングルに、戦争中の日本兵が財宝を残したんじゃないかといわれている洞窟があって、宝探しに出かけたことも」

 行ってみると、その洞窟はこうもりの巣で、3万匹はいるといわれる場所。

「小型カメラをつけ、こうもりの死骸と糞尿、ゴキブリのじゅうたんをざっくざっくと入って行きました。足元のいやーな感触をいまだに覚えています(笑い)。やってるうちにもっと笑わせたい、笑われたい、と気持ちがエスカレートするんです。みんなが面白いって言ってくれるならやらなきゃと無我夢中でしたから。ギブアップは意地でもしないという決意でいました」

『TVチャンピオン』(1992年)ではロケに同行し、収録時間が15時間以上に及ぶ耐久レポートをしたこともある。

「思い返せば苛酷なんですが、競技者と一緒に闘っている気分になっちゃって、その世界に入り込んでました」

 松村などあの時代に一緒に仕事をした共演者のことを戦友、と言い切る。

「彼らもがんばっているし、芸能界での窮地を救ってくれたバラエティーをまだまだ盛りたてなきゃって思うんですよ」

※女性セブン2013年6月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト