中日のルナ、横浜のブランコ、楽天のマギーにソフトバンクのラヘア、日本ハムのアブレイユなど、今年は「当たり」外国人が多いと言われる日本のプロ野球。彼ら当たり外国人を獲得するには、どんな背景があるのか。
現役時代から外国人選手に気を遣い、よく行動を共にしていたのが、楽天の佐藤義則・投手コーチ。現在も、あまり調子の上がらないジョーンズに、「頼むからウチの投手が好投してるときに打ってくれよ」と声をかけたところ、こんな言葉が返ってきたという。
「OK、今は研究中だが、うまくセンター返しが打てたときは、カラオケに連れてってくれよ」
コーチにこんな軽口が叩ける助っ人がいるチームは強くなるだろう。
そんなジョーンズにいつもくっついて離れず、何でも吸収しようとしているのがマギーだ。それもそのはず、マギーがメジャー通算61本なのに対し、434本で数々のタイトルを取ったのがジョーンズ。マギー曰く、「彼はレジェンド」なのだという。
実はこの「カップリング」も外国人成功の一因。
「今年はこれがうまくいったところが多いですよね。チームには複数の外国人を在籍させることになるから、実績がある選手の組み合わせよりも、一方の実力を他方が認めて敬い、双方が協力してアドバイスしあう関係を作ることが重要なんです」(セ球団の編成担当者)
ヤクルトのバレンティンがミレッジと仲がいいのは、同世代だからということだけではなく、アマチュア時代から注目されてNYメッツの1巡目指名を受けた、ミレッジの才能を認めているから。横浜のブランコが、ラミレスを信頼しているのは、ラミレスのアドバイスを受けて、以前より10センチベースに近く立った結果、本塁打が量産できたからといわれている。
※週刊ポスト2013年6月7日号