ライフ

89才料理研究家「お料理の最中にスマホを触るのはやめて」

 NHK『きょうの料理』『あさイチ』で人気の“ばぁば”こと料理研究家・鈴木登紀子さん(89才)が、ジメジメするこの時期に、台所を清潔に保つための方法を教えてくれます。

 * * *
 すでに台風も続々と接近し、いよいよ高温多湿の日本の夏に突入いたしました。この時期、気をつけていただきたいのが、お台所をよくよく清潔に保つということです。

 そのためには、お台所をビシャビシャにしておかないことが肝要。いつも口ぐせのように申しておりますが、お台所にはお布巾をたくさん用意し、水滴を見たら敵だと思えとばかりに、とにかくこまめに拭き取るのです。

 ばぁばは昔から“お布巾大臣”なのです。お料理教室の準備で、真っ先に用意するのが大量のお布巾。これをステンレスのかごにセットするのが習慣になっております。お布巾を使うたびに水洗いしていたのでは、またビシャビシャになりますから、ケチらずに最初にたくさん用意しておいて、取っ替え引っ替えお使いになればよろしいの。

 お布巾は、包丁や菜箸、まな板の拭き取り用、食器専用、そして台布巾と、用途に併せて用意いたします。そうすれば、まな板も包丁もさっとひと拭きですみますでしょう。

 さらには、食材の水切りに使うさらしの布巾やガーゼもありますと、じつに便利です。包んで絞ればまとめてしっかり水が切れますし、唐揚げを作るときも、片栗粉をガーゼで包み、それでポンポンと、顔にお粉をはたくように鶏肉にまぶしますと、具合よく衣がつきます。

 おひたしにする青菜も、手で直につかむよりもガーゼにくるみ両手を合わせて“拝み絞り”。白髪ねぎも、ねぎ(白い部分)をぶつ切りにしてから包丁目を入れて芯を取り、せん切りにします。そのあと、ふきんで包んで流水でもみ洗いし、かたーく絞るのです。ボウルの水に放すよりも、まとめやすいですからね。

 なお、まな板も肉、魚、野菜とそれぞれにご用意なさるとよろしいですよ。なにも立派なものでなくてけっこうですからね。私はお菓子や佃煮が入った木箱のふたを集めておいて、魚用、肉用に使い分けております。傷がついたら新しいものに取り換えるのですが、これなら惜しくありません。

 お布巾、まな板は、一日の最後にしっかり洗って消毒し、乾燥させておきましょう。湿ったままにしておかないことです。

 また、スマートフォンというのですか、最近ではお料理の作り方も携帯電話でご覧になったりするようですが、どうか、お料理の最中に触るのは避けてくださいましね。普段、当たり前のようにしていることこそ、努めて気に留めていただきたいものです。

※女性セブン2013年7月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン