ライフ

年間1万人罹患の子宮頸がん 初体験が16歳以下だとなり易い

 女性特有の病気である子宮頸がんをめぐって深刻な問題が起きている。この4月より小学6年生から高校1年生の女子を対象にワクチンの接種が無料化されたのだが、ワクチンによる副作用を示す人が続出した。6月半ば、厚労省の専門家検討部会が出した結論は、「定期接種は中止しないが積極的には勧めない」。じゃあ、どうすればいいの? 名前はよく耳にするがよく知らないこの病気について、専門家の最新知見をもとに解説していこう。

●子宮頸がんと子宮がんは違う?

 ひところは「子宮がん」という言い方がされていたが、ファルメディコ株式会社代表取締役社長で、医師の狭間研至氏はこう解説する。

「子宮は頸部と体部のふたつの部分に分けられます。このうちの膣側、子宮頸部にできるがんを子宮頸がんといいます」

 体部側にできるのは子宮体がんと呼んで区別する。

●どれくらい危険ながん?

 日本では年間約1万人が罹患し、2700人が子宮頸がんで亡くなっている。その全てが女性ということで、女性が罹患するがんの中では死亡数は7位(子宮体がんなどを含め)である。

●発症年齢が若年化している

 子宮頸がんは、若い世代が罹患しやすいことでも知られる。

「20~30代の若い女性に多い病気です。がんは通常、高齢になってからかかる病気ですが、子宮頸がんは性行為の経験があれば誰でも罹患の可能性がある。若い女性の場合、乳がんについでかかりやすいのがこのがんです」(狭間氏)

 発症のピークは35歳というが、最近は発症年齢の若年化がみられるという。

 ある調査では初体験が16歳以下の女性の場合、19歳以上の女性に比べて16倍、初潮から1年以内に初体験した女性の場合、10年以上に比べて26倍も子宮頸がんになりやすいことが報告されている。

※週刊ポスト2013年7月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン