ライフ

ボクサー実践の「餃子ダイエット」痩せる理由を考案者が解説

「餃子ダイエット」で痩せる理由を考案者の渡久地聡美さんが解説

 誰もが大好きな餃子でダイエット。そんな驚きの減量法を考案したのは、ピューマ渡久地ボクシングジム会長の渡久地聡美さん(44才)。食事法、栄養学、スポーツ心理学、筋肉学など、体作りの研究を20年にわたり続けてきた結果、たどり着いたのがコレ。その仕組みを『餃子ダイエット』(幻冬舎)に綴った彼女に、“おいしいダイエット法”について直撃!

――餃子ダイエットとは、どういうものですか?

渡久地:夜の食事を1週間、餃子のみにするダイエットです。食べると太ると思われがちですが、食べないダイエットを続けると、人間の命を守る防衛本能が働き、食べたときに何でも吸収する体になってしまいます。ところが、餃子ダイエットは栄養バランスがよく、エネルギーにも変わりやすい。消化がいいので排泄にもつながる。つまり、人間の体の機能をきちんと使うことができる健康的なダイエット法なのです。

――餃子で痩せられるとは驚きですが、この減量法は前からやっていたのでしょうか?

渡久地:餃子ダイエットは、15年ほどやっています。渡久地の現役時代の後半からやり始めて他のボクサーにも使っているので、一般のかたにも使えないわけはないと思ったのです。実は、この本を出すきっかけは、作家の百田尚樹先生だったんです。3年前に、百田先生の作品が原作の『ボックス!』という映画にうちのボクサーが出演させていただいて、百田先生もボクシングの経験があってボクシングの話をよくするようになりまして、その中で先生が、こんなダイエットの虎の巻があるなら表に出さないのはもったいないということで知り合いの編集者を紹介してくれたんです。

――意外なご縁ですね。では、痩せる仕組みは?

渡久地:餃子はたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を網羅する完全食です。ダイエットのとき、体重の“グラム”の増減を気にしますよね? このダイエット法も食べるものの重さ、グラムで考えます。体に必要な栄養素をあらゆる食物から摂ると、カサが増すためグラムが増えてしまいます。

 ところが、餃子は1個が18gほどと軽く、しかも栄養素が凝縮しています。食べないダイエットは便秘やあらゆる体の不調を招き、精神的ストレスの反動でドカ食いしてしまう結果、リバウンドして元の体重以上に増えてしまう悪循環に陥ります。でもこのダイエット法は、摂るグラムを減らすことで確実に体重を落としていける。ちゃんと食べるので、リバウンドもしづらいのです。

――リバウンドしないという理由をもう少し詳しく教えてください。

渡久地:“食事を摂って落とす”を繰り返しながら体を絞るので、リバウンドのしようがない。餃子には必須栄養素だけではなく、具材に使うしょうが、にんにく、ニラには代謝を上げてくれる栄養素も入っているので、食べても体重が落ちやすくなっていきます。体は落とした体重を一定期間維持すると、その体重を覚えるんです。

 ダイエットを続けると一回カクンと体重が落ちても、あるとき止まりますよね。ここでもう落ちないとあきらめる人も多いですが、実はこのとき、体が体重を覚えてくれる時間なのです。その停滞期があればしめたもので、2、3日あきらめないで続けるとまたカクンと落ちます。これを半年続けるうちに確実に体重を落とせ、自分で体重をコントロールできるようになるんです。

――ダイエットで気をつけなくてはいけないことは?

渡久地:減量で炭水化物を抜くのは常識で、ボクサーも減量期間中、夜はお米を食べません。でも、炭水化物を完全に抜いてはいけない。ブドウ糖など脳のエネルギーになる糖分を抜くと、ストレスが溜まったりマイナス思考になったりしてしまう。やはり脳にある程度の栄養を与えてあげないと、体の全ての仕組みがうまく機能しないのです。糖分を全く与えないと栄養素が偏ってしまい、どこかに歪みや不調が出てしまうのです。

――完全な糖質オフはよくないということですね。

渡久地:餃子は1個18g中、具材が13gほどですが皮は5gほど。3分の1くらいは糖質が入っていますので、必要な分の糖質は必ず摂れるようになっているんです。

――朝・昼の食事はどんなメニューにしたらいいですか?

渡久地:朝はバナナ1本と100%のオレンジジュースをコップ1杯、昼は炭水化物を中心とした食事(500g。普通の定食くらい)、夜は餃子(18gのものを6、7個が目安)のみというのが餃子ダイエットの1日の基本のメニューです。バナナは100%のオレンジジュースとの組み合わせによりエネルギーに早く変わりますし、ビタミンCは朝にいちばん体が吸収するのです。

 もう少し食べたいという人は、朝食でグラムの軽いものなら加えてもOKです。例えば、お米はグラムが重いので、トースト1枚くらいがいいですね。減量の効果を早く出したい人は、この3食のメニューを1週間続けるショートプログラムをまず試してみてください。

――ご自身も餃子ダイエットで10日間で4kg減量に成功したとか。

渡久地:私の場合は産後だったので大幅に落ちましたが、通常は1週間で2kgぐらい落ちれば上出来です。栄養を摂らずに体重を落とすと、女性なら落としたくない胸やお尻のサイズが落ちたり顔がやつれたりしてしまいますよね。人間の体の筋肉は80%が下半身にあって上半身には20%しかないので、体重を落とすと顔など上半身からげっそり落ちて老けて見えてしまう。食べて落とすほうがハリやツヤはそのまま残るので絶対におすすめです。

【渡久地聡美(とぐち・さとみ)】
1968年11月27日、千葉県生まれ。ピューマ渡久地ボクシングジム会長。20才のときにプロボクサーのピューマ渡久地と出会い、トレーニングメニューや減量法など現役生活を全面サポート。二女一男の母でもある。

関連記事

トピックス

雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
国仲涼子が『ちゅらさん』出演当時の思い出を振り返る
国仲涼子が語る“田中好子さんの思い出”と“相撲への愛” 『ちゅらさん』母娘の絆から始まった相撲部屋通い「体があたる時の音がたまらない」
週刊ポスト
「運転免許証偽造」を謳う中国系業者たちの実態とは
《料金は1枚1万円で即発送可能》中国人観光客向け「運転免許証偽造」を謳う中国系業者に接触、本物との違いが判別できない精巧な仕上がり レンタカー業者も「見破るのは困難」
週刊ポスト
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン