国内

17歳女子高生が援デリ元締め キャスト5人で毎月25万円稼ぐ

 広島県呉市の山中で16歳の少女の遺体が発見された事件では、元同級生の少女ら7人が逮捕された。彼女たちは、メッセンジャーアプリのLINEで連絡を取り合っており、そのうち数人は事件を起こすその日まで、実際に会ったこともなかったという。そのグループの一部が月に100万円単位のカネを手にしたという「援デリ(援助交際デリバリー)」とは何か。ルポライター・鈴木大介氏が迫る。

 * * *
 定時制に通う女子高生のGは、現在17歳にして未成年援デリの“元締め”。毎月25万円ほどを稼いでいる。キャスト(実際に売春をする少女)として5人を抱える。

「元々私自身、中学時代から援デリで使われたりしてた。自分で業者やりなよって言ったのは、元カレでキャストのスカウトやってるK君。K君とは別れたけど、一応ケツってことで月に5万は渡してます。

 所属してる子は同級生の子が2人と、その妹が1人と、LINEで探した中学生2人。客はK君から携帯レンタルして、サイト(出会い系サイト)だけじゃなくLINEのID掲示板(※註)とかでも探してます。普通に彼女募集とか書いてる男でも、『エチ目OK(セックス可の意)でワケアリです』とか書くとレス来るんで。別4~5で交渉して、私の取り分が3割って感じ」(G)

 Gの管理する未成年援デリではキャスト少女1人に対し、月に3人程度の男を斡旋している。規模が小さくトバシの携帯(第三者が偽造身分証などで契約した携帯電話)を貸しているスカウトからすると実入りは多くないが、Gが摘発されてもKに捜査が及ぶ可能性は低い。一方でGは今付き合っている彼氏に「ケツを乗り換えたい」とも言う。

「今カレは半分不良(ヤクザ)なんで。働いてる子の中でも、客からもらったカネ持って飛んじゃう子とかもいるんで、追い込みをお願いしやすい今カレがケツについたほうが私としてもいいんですよね」

(※註)ID掲示板……無料通話・メッセンジャーアプリ「LINE」では各ユーザーがIDを設定する。そのIDを見知らぬ第三者からの接触を求めてネット上に書き込む掲示板サービス。

●鈴木大介(すずき・だいすけ):「犯罪をする側の論理」をテーマに、裏社会・触法少年少女らの生きる現場を中心に取材活動を続けるルポライター。著書に6年半にわたる少女売春の現場取材をまとめた『援デリの少女たち』(宝島社刊)などがある。

※SAPIO2013年9月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン