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皇居ラン 近代日本ができるまでを感じられると歴女達に人気

 皇居ランのブームは、2007年から開催されている東京マラソンが大きなきっかけだった。以来、日に日にランナーが増加して、現在では、平日午後6~9時までのわずか3時間に、約4000人もが集まってくるという(千代田区調べ)。1日1万人のランナーが走っていると報じられたこともある。

 健康のため、ダイエットのため、ストレス解消のため。これがランニングをする人の大方の理由だが、皇居が人を引きつける最大の理由は“歴史を感じて走れるから”という声を何人かから聞いた。

「これ以上、ランナーが増えて混み合うのは困るけど、つい人を誘いたくなるんです。特に夜の皇居周りは“歴女”にはたまりません。

 井伊直弼が殺された桜田門は、江戸から明治に大きく舵を切った場所だし、平川門や清水門など、江戸城の面影が随所に残っている。

 乾門の右手の煉瓦造りの国立近代美術館・工芸館は、近衛師団司令部庁舎として建てられた明治の記念すべき建築。近代日本ができるまでの歴史を感じられるランニングスポットはここだけでしょう」(皇居ラン歴2年・45才・金融)

「千鳥が淵を抜け、半蔵門から三宅坂の坂を下りる下り坂が最大のビューポイント」という人もいる。

「春は桜の中を走り、それが終わるとお堀にむらさき大根の花が咲く。霊廟みたいな最高裁判所の建物を右に見て走ると、前方左手に丸の内の平成のビル群が迫ってくる。

 東京のど真ん中を、手ぶらで風を切って走っていると思うとたまらなく幸せな気分になります。究極のブランドなんです」(皇居ラン歴3年・50才・主婦)

※女性セブン2013年10月17日号

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