次々と明らかになっている食品偽装。今回、偽装を公表した各ホテルは揃って“担当者の知識不足”などと、意図的な偽装を否定している。
しかし、関西地方の有名ホテルの厨房で腕をふるっていた中華料理のシェフはこんな話をする。
「確かに中華料理の世界では、バナメイエビなどは慣習的に芝エビといっていたというような事情はあります。だから、全部が全部騙す意図があったわけではないと思いますが、ホテル側は偽装自体は把握していたはずです。中堅クラス以上のホテルでは、メニューについて料理長、仕入れ担当、経理担当が定期的に打ち合わせをします。
そこでは、メニューに載せている食材が手に入りづらい時にはどう対応するか、仕入れ価格を下げて原価率をどう抑えるかなど細かく話し合われます。食材についてはホテルの担当者間で意思疎通がとれているはずで、“知らなかった”なんてことはあり得ないですよ」
※週刊ポスト2013年11月22日号