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カラー心理学心酔男 上から赤青黄の信号機色で打合せに出陣

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(38歳)がカメラメーカー勤務の奥様(37歳)。ご主人は色にこだわりが強いようです。

 * * *
「女性の恋愛で大事な時期、勝負の時期はクリスマスから大晦日の間だ。つまり、25歳から31歳までの間ということさ」。こういう色事についてほざいてるのはまだ我慢できるんですけど、ホント、うちの夫の「カラー心理学によると……」には「うるさい!」と叫んでしまいそうになります。

 例えば、夫の実家へ行く時、私がグレーの服を着ると、「グレーを着る心理は『消極的』ということだ。お前、うちの実家に行くのがそんなに面倒なのか?」。同窓会に赤い服を着て行こうとした時も「赤はエネルギッシュで前向き。お前、昔、付き合ってた同級生の男とヨリを戻そうとしてるんじゃないのか?」。もう、いいかげんにして! 私が耳を貸さなくなると「いいよ、自分の服にカラー心理学を生かすから」だって。

 最悪だったのは、新しい取引先とのパーティに出る時の服装です。「赤は自己アピールの色。誠実で理知的なイメージを与えるのは青。コミュニケーションを円滑にしてくれるのは黄色。これで完璧だ!」。

 夫の服装はというと、赤い帽子に青いシャツ、そして黄色のパンツで、まるで交通信号。「皆、引くわよ。アナタの評価、ガタ落ちになるから」「せっかく新調したのに。行っちゃダメか?」。遮断機、下りてます!

※週刊ポスト2013年11月22日号

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