もともと、チェッカーズの確執は、解散から9年経った2003年に表明化した。サイドボーカルの高杢禎彦が、当時のことを赤裸々に綴った著書『チェッカーズ』を執筆したことにある。その高杢は、再結成をどう考えているのだろうか。
「最近はチェッカーズ絡みで取材を受けても、確執やフミヤについては固く口を閉ざしている。今は、暴露本の出版を悔いているようです。結局、あの一件でファンからの信頼を完全に失いましたし、テレビ出演も激減しましたからね」(芸能関係者)
2013年の大晦日に5年ぶりのカウントダウンライブを満員の日本武道館で行なった藤井フミヤは、セットリストに『I Love you, SAYONARA』『Jim & Janeの伝説』などチェッカーズ時代の懐かしいナンバーを並べた。年が明けると、チェッカーズのテーマソングともいえる、メンバーとの上京時からを綴った『Standing on the Rainbow』を熱唱。メンバーもファンも思い入れの深い歌に、泣き出す観客も続出した。
チェッカーズの曲を続けて歌う途中、フミヤは「やっぱり、歌は歌っていかないといかん」とつぶやいた。解散後、チェッカーズの曲をこれほど歌ったツアーは初めてだったため、その言葉には実感が込められていた。実際のところ、再結成の可能性はあるのか。前出・芸能関係者が続ける。
「正直なところ、再結成はないと思います。解散後、音楽活動を続けたメンバーもいれば、そうでないメンバーもいる。確執以前の問題として、その彼らが一緒になって、また楽曲を作るのは困難。音楽的なレベルが合わないでしょう。
解散前以上のヒット曲を再結成後に生んだバンドは見かけないし、当時の思い出は当時のまま残して欲しいというファンもたくさんいる。でも、ヒット曲は誰でも聞きたいし、フミヤがチェッカーズの歌を歌うと、ライブ会場は異様に盛り上がる。その状況を肌で感じたフミヤは、ファンが喜んでくれるなら……とチェッカーズ時代の曲を歌い続ける決意をしたのでしょう」
というわけで、期待の声はあるものの、なかなか難しいという見立てである。