スポーツ

「どれも同じに見える」と言われるスポーツ紙 取材現場が影響

 スポーツ新聞の苦境が続いている。日本新聞協会の調べによれば、2000年に630万7000部あった総発行部数は、昨年には387万3000部にまで激減した。なぜ、スポーツ紙から読者が離れたのか。最も多かったのが、この意見。
 
「どれも見た目が同じで区別がつかない。おまけに中身も、どれを買っても同じでつまらない。昔はもっと個性があった」(60代男性)
 
 この理由は、彼らの「取材現場」にこそある。プロ野球の試合前のバッティング練習。レギュラー選手が快音を響かせるなか、ベンチ前には大勢の記者たちがたむろしている。
 
 記者たちはもちろん、取材のためにそこにいる。しかし彼らは、遠目に練習風景を見つめるだけ。練習の順番が回ってくる選手が、次々とグラウンドに現われるが、軽く挨拶を交わすだけで、何かを聞こうとする雰囲気はない。むしろ、記者同士で談笑している姿のほうが目立つくらいだ。
 
 と、そこへ、ベンチの裏から監督が姿を現わした。
 
「おはようございます!」
 
 記者たちが挨拶し、雰囲気が変わる。
 
「おはよう~」
 
 監督は挨拶に応えながら、記者の間をゆっくりと通ってグラウンドへ出る。しかし、記者はここでも誰も声をかけようとしない。そのまま監督は、バッティングケージ後方に立って、練習を見つめはじめた。
 
 ルール上、今は話を聞いてはいけない時間なのだろうか。そんなことはない。事実、この直後、ある初老の男性が監督に近づいていった。監督と顔見知りのフリーのベテラン記者である。ほどなくして、両者のやりとりが始まった。

関連キーワード

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン