芸能

白井貴子 ANNで切実なハガキに本気回答するコーナーを大切に

 47年の歴史を誇り、今なお人気が衰えぬラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)。

「私は、他の人よりは音楽をたくさん聴いているんだから、1曲でもよい曲を流そうと決めていました」

 そう当時の心境を語るのは1983年10月~1986年9月の火曜2部を担当した白井貴子(55才)だ。

「20時に局に入ると、ひとりでレコード室へ行き、聴きながら深夜3時ぎりぎりまで選曲をしていました。だから、今でも“T・レックスやデヴィッド・ボウイは、貴子のオールナイトニッポンで知った”と言われるとうれしいんです。

 いちばん大切にしていたのは『ウェイティング・オン・ア・フレンド』というコーナー。毎週届いたはがきの中で、いちばん切実な1枚を読み、私がそれに答えるコーナーでしたが、リスナーも本気だから、私も本気で向き合いました。しばらく番組を続けた頃、とてもつらくて、気力の限界と、大学時代の恩師に悩みを打ち明ける手紙を書いたほどです。

 当時は朝5時にラジオを終えて、そのまま地方でライブ。曲作りもアレンジも、私ひとりでやっていたので疲れ切っていたんです。その恩師からは丁寧な返事をいただいたので、番組最終回、最後のそのコーナーで読んだのですが、そこには、“力んでいる時にいいものはできませんよ。平常心で力を抜いた時にいいものができる。ゆっくりお休みなさい”と書かれていて、それで私は番組を辞めて、長期休養をとるとリスナーに正直に伝えました。

 これには余談があって、その大切な手紙を、私、どこかにしまいこんでしまったようで、ある時、その話をしたら、当時録音したというテープから、その部分を書き起こしてファンのかたが送ってくれたんです。

 今でも“聴いていたよ”と声をかけられると、すぐ打ち解けられる。そんなリスナーたちとすばらしい時間を共有できたことは忘れられません」(白井)

※女性セブン2014年4月3日号

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