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株主優待 配当と合わせた利回りは多くの企業で10%以上に

 株式投資の最大の魅力はハイリターンの値上がり益にあるが、意外と軽視できないのが株主優待だ。配当とともに株主だけが得られる特典で、自社製品や自社サービス割引チケットにお米や肉など、各社がバラエティ豊かな優待を実施している。

 特に人気なのが主に外食産業が提供している食事券で、家電量販店などの買い物優待券や「選べるギフト」なども根強い支持を得ているようだ。優待目当てで、多数の銘柄を買い込んでいる投資家も少なくない。とある著明な優待株ホルダーは、「毎年、自分の家だけでは消費しきれなくて、友人などに進呈して喜ばれている」とか。

 単なる粗品やオマケといったイメージを抱く人もいるだろうが、それは大きな誤解。優待内容を金額に換算し、配当と合わせて利回りを出してみると、実に多くの企業が10%以上に達する。株主だけがとんでもないオトクを享受しているのだ。以下、いくつか例をあげてみよう。

●常磐興産(東1:9675 1000株単位)
 年間140万人が訪れる同社運営の温泉テーマパーク「スパリゾートハワイアンズ」の無料入場券に加え、同施設宿泊・飲食等の割引券を進呈。1000株以上で合計6枚、5000株以上で合計10枚など保有数に応じて増加。繁忙期も利用可。

●コロワイド(東1:7616 500株単位)
 500株以上保有で優待ポイント券(1万円相当)を半期毎に各2回進呈。グループ店舗での利用に加えて、九州産黒毛和牛ステーキなどの優待品との交換も

●ゼンショーHD(東1:7550 100株単位)
 100株以上で1000円、300株以上で3000円、500株以上で6000円、1000株以上で12000円、5000株以上3万円の食事券を年2回。「すき家」はじめとする傘下の店舗で使える。

●ANAホールディングス(東1:9202 1000株単位)
 1000株以上で片道普通運賃の50%割引券1枚と、グループ各社・提携ホテル優待券1冊を年2回。前者は保有株数に応じて進呈枚数が増える。

 値上がり益だけに固執するのは、かなりモッタイナイ話だろう。3月決算企業の場合、今年は3月31日(月)が優待や配当の権利確定日。その3営業日前の3月26日(水)までに株式を購入しておけば、それらを手中に収められる。

 つまり、この記事を読んでからでも、駆け込みで株主優待をゲットすることが可能だ。何としても優待が欲しい人は、今すぐアクションを起こすといい。

 あるいは、できるだけ有利に手に入れたいという人なら、あえて権利確定日が過ぎてから株式を買うのも一考だろう。優待や配当をもらう権利が消滅した途端、それらの価値の分だけ株価が下落し、安く仕込むことができるからだ。これが「権利落ち」と呼ばれる現象である。

※マネーポスト2014年春号

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