ライフ

認知症になるかどうか 60歳までの生活習慣重要と専門家指摘

 日本で認知症高齢者とその予備軍は合わせて862万人、高齢者の4人に1人は認知症になるという。

 では、効果的な認知症予防にはどのような方法があるのか。巷間、様々な食品や行動が「ボケ予防」に効く、と謳われてきた。だが、果たしてそれらは本当なのか。松川フレディ・湘南シルバーサポート湘南長寿園病院院長はこう指摘する。

「巷に流布するボケ予防のなかで、本当に科学的に効果があると立証されているものがどれなのかを見極める必要があります。週に3日以上の適度な運動を行なっていれば、認知症の原因となる記憶を司る海馬の縮小を防止できるとメリーランド大学の研究チームが今年4月に発表するなど、軽い運動がボケ防止にいいというのは世界的な統計でも明らかになっている。

 かたや一時期流行した脳活性化トレーニングに関しては、オーストラリアでの研究で、脳活性化のための『認知活動』を5週間やっても、認知テストの点数は統計学的に意味のある改善にはつながらなかったなど、否定的な研究結果が相次いでいます」

 食べ物についても、科学的な効果が認められたものは限られる。最近では、緑茶が注目を集めた。この5月、金沢大の山田正仁教授らの研究グループが、毎日緑茶を飲む習慣のある人は、認知症の発症率が全く飲まない人の3分の1にとどまるという研究結果を発表した。コーヒーや紅茶では効果はなく、緑茶にだけ認知症の予防効果がみられたという。

 医療経済ジャーナリストの室井一辰氏の注目は、鮭と青魚だ。

「最近の研究では、今年の1月、ビタミンEがアルツハイマー病を遅らせるということをアメリカのミネソタ・ミネアポリスの研究グループが明らかにしました。1年でビタミンEを取っていた19%がアルツハイマーの進行が遅れたという。

 ビタミンEはオリーブオイルやアーモンド、ごま油のほか、鮭、青魚などに含まれています。同様に、鮭や青魚にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているが、そのオメガ3脂肪酸を血液中に倍以上持ったグループはそうでないグループより脳が0.7%大きかったという米サウスダコタ大学の研究結果がある。鮭や青魚はビタミンEも含まれているので相乗効果が期待できます」

関連キーワード

トピックス

交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
イエローキャブの筆頭格として活躍したかとうれいこ
【生放送中に寝たことも】かとうれいこが語るイエローキャブ時代 忙しすぎて「移動の車で寝ていた」
NEWSポストセブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン