実はこのコスタリカ戦の勝ち方を、遠藤は“予言”していた。対談時、グループCの3か国のうち、ギリシャに対して特に具体的な戦術を描いていたのだ。
「ギリシャのような守備の堅いチームの場合、攻撃面ではとにかく縦パスを多用し、FWがその堅守を切り崩していくことが大切です。守備面では、身長が高く、体格がいい選手が揃っているので、やはりセットプレーが脅威。簡単にボールを入れさせないようにしないといけない」(前出の記者)
コスタリカ戦での逆転劇は、遠藤が投入された後半に起きた。1点目はFW・岡崎慎司のロングカウンターから、前線でボールを繋いで遠藤が決めたもの。2点目、3点目は、まさに「縦パス」を多用して決めたものだった。
「ギリシャ対策を知り尽くしている遠藤が入ってから、チームはガラッと変わりました。本戦も期待できると思います」(前出の記者)
日本が決勝トーナメントに進めるか否か。そのカギは、大ベテラン・遠藤の頭脳と両足が握っている。
※週刊ポスト2014年6月27日号