レンブラントは、「自画像をいっぱい描いたことで有名な人」(五郎館長)。
レンブラントの出身地であるオランダは、「絶対専制君主もいなければカトリック教会もないため、市民が絵のスポンサー」。そのため、オランダの画家はあまり大きくない市民の家でも飾れるような、宗教画ではない肖像画や寓意画がテーマなのだという。そのなかで、レンブラントは「集団肖像画」により名声を確立した画家だ。
代表作『夜警』については、
「日本では、『火の用心~』って言って回る人みたいな人たちの肖像画なんだけど、この辺の人とか顔見えないわけよ。(本来なら集団肖像画では、人物が同じ大きさで描かれるものなのに)批判を押し切れるぐらい(の勢いがあった)」
とするほか、
「妻をフローラっていって、花のコスプレをさせて描いた」
「貧乏になってから、もうモデルも雇えないから自画像ばっか描く」
など、なんとも取っ付き易い言葉でレンブラントの生き様を解説。
五郎館長の手にかかれば、カラヴァッジョは「暴れすぎ」、ルーベンスは「稼ぎすぎ」「ぽちゃ好き過ぎ」「子供産みすぎ」、レンブラントは「調子こきすぎ」……。
こやま氏は、イベントを振り返って
「今回のバロックは、犯罪者まで出てきて、ある意味、前回よりヘンタイ度が増していましたね~。美術しろうとの私も楽しく学べて、リアルに勉強になりました(笑)」
と話す。
なお、盛り上がりすぎて駆け足になってしまった分は、五郎館長がFacebook「ヘンタイ美術館」上で補講している。美術の歴史は「ヘンタイの歴史」とし、「ヘンタイ」という視点で西洋美術をキュレーションする同プロジェクトの今後の活動が楽しみだ。