有事のサイバー戦では予めコンピュータやネットワークに仕掛けた「サイバー地雷」を発動し、敵を撹乱することが予想されるが、それを完全に防ぐことはほぼ不可能だと伊東氏は主張する。
「中国製コンピュータや通信機器には設計開発や流通段階でマルウェアが埋め込まれているものもあるのではないかとアメリカは疑っています。 防衛省や警察、消防のネットワークのうち重要なものは外部と接続しない『クローズド系』を使用していますが、悪意のある者が内部に潜入し、物理的にウイルスを仕掛けたらお手上げです。
電力、ガス、水道、さらに交通機関、通信システムのデータプログラムが改竄、乗っ取られればインフラがマヒする最悪の事態も起こり得る」
中国によるサイバー工作は着々と進んでいる。
※SAPIO2014年9月号