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代理出産ビジネス タイからグルジア、ネパールなどに移行か

 自国で認められていない、自国だと費用が高すぎるという理由で、海を渡って行われることが多い代理出産ビジネスだが、トラブルが多発しているという。

 今年8月にはタイ人女性が出産したダウン症の男児を、依頼したオーストラリア人夫妻が引き取りを拒否したと報じられ問題となった。さらに日本人男性が報酬を払い16人のタイ人女性に自身の精子と第3者の人工受精卵を着床させ、代理母出産させていたことが発覚。タイ国内でも社会問題となった。

 問題の一因として、依頼者側と代理母側とで法律や宗教が異なることが指摘されたが、そもそも代理出産ビジネスについては規制や法整備が整っていないことが挙げられる。

 金沢大学の日比野由利助教は「今回の事件を機にタイ国内の規制が厳しくなる」と指摘する。

「タイの軍事政権は商業的な代理出産を禁止する法案を議会に提出しました。今後、親族間の代理出産しかできなくなる可能性は高い。すると、外国人に道が閉ざされます」

 2000年代前半に代理出産ビジネスが発展したインドではすでに規制が強化されている。独身やゲイカップルの希望者は認められず、代理出産のための入国には医療ビザを必須にした。

「いくら法整備を強化しても規制をかいくぐる人たちはいるでしょうが、今後は規制が厳しくないグルジア、ネパール、メキシコ、ロシア、ウクライナなどに市場は移っていくと思われます」(日比野助教)

※女性セブン2014年9月18日号

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