これまでの起用実績を見ると、一般的な商品広告での出演もあるが、ビジネス・ソフトウェア・アライアンス(BSA)と社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の2団体が共同で行った「違法コピー撲滅キャンペーン」や東京都の悪徳商法防止啓発のTV CMでの出演。JR東海の「きっぷは必ず目的地まで」、JR東日本の犯罪防止啓発ポスターほか、犯罪防止のための啓発広告への起用がかなり多いのが特徴的だ。
こうした定番化した起用には、どういったメリットがあるのだろうか? 広告プランナーのひとりはこう語る。
「タレントや著名人の場合はその時々で評価が変わったり、私生活の影響から視聴者のイメージが変化することもあります。その点、長く親しまれてきたアニメやコミックのキャラクターですと、俳優や女優のように違う役柄を演じることはありませんし、固定されたイメージが大きく変化する懸念もありません。その分、キャラクターに対して消費者が持っているイメージと、アピールしたい商品や情報とをどう結び付けるか? といった工夫は必要です。
定番化という点では、この喪黒福造のように“何らかの警告や注意喚起をしている”ということが、登場しただけでわかるというのは、限られたスペースや秒数でメッセージを伝える上で、大きなメリットといえますね」